#378 「ビジネス頭の体操」 8月3日のケーススタディ
はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための豊富な一次情報やデータもご紹介。
→部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。
8月3日(火) 美容院はコンビニの○倍ある!?
1977年(昭和52年)、美容家で学校法人・山野学苑の創設者でもある山野愛子(やまの あいこ、1909~1995年)が、「針供養」に倣って「ハサミ供養」を提唱した「ハサミの日」。
日付は「ハ(8)サ(3)ミ」(鋏)と読む語呂合わせから。
ハサミ、ではなく、美容院について調べてみました。
まず市場規模。
矢野経済研究所「理美容市場に関する調査」によると2020年度の理美容市場規模は事業者売上ベースで1兆9,700億円(前年度比92.7%)です。2019年度から実に1,553億円も売上が減少しています。
とはいうものの、減少幅は1割には満たない、ということで個人的にはもっと大きな影響があったと思っていたので意外でした。ただ、考えてみれば地域性があるのでしょうね。
というわけで、美容業界ニュースメディア、ビュートピアが今年5月に東京、大阪、兵庫、の美容サロンを対象に行った調査結果をご紹介します。
「今回の緊急事態宣言を受けて、サロンの営業を変更していますか?」という質問ではに対して通常通り営業しているが6割を占めています。
ちなみに、同メディアは昨年、初めて緊急事態宣言が発出された際にも同様のアンケートを行なっているのですが、その際には通常通り営業は2割弱でした。
「コロナ前の例年同時期(4月の1ヶ月間+5月の大型連休)に比べて売上の変化はありますか?」という質問に対しては、「減っている」(44%)と「大幅に減っている」(26%)合わせて、売上が減少している店が7割となっています。
なお、「大幅に減っている」は2割以上の減少があった場合です。
コロナ前は市場は横ばいでしたので、美容院の数も横ばい、でしょうか?
厚生労働省「令和元年度衛生行政報告例の概況」によると、2020年3月末現在の「理容所」は117,266施設(対前年度比1.5%減)、「美容所」は254,422施設(同1.3%増)となっています。
合わせると、コンビニの6倍以上の施設数ですね…
1991年からの推移を見ても理容所は減少傾向が続き、美容所は増加傾向が続いています。
日本の人口約1.2億人を、約37万の理美容院でカバーするということは、1店舗あたり約324人となります。多いのか少ないのか…
美容院、単純に増えていることを持って順調かというと、実は入れ替わりが激しいという面もあるようです。
東京商工リサーチの「2019(1-10)「美容室」の倒産状況」によると、コロナ前のデータですが、倒産も増えていますが、休廃業・解散も近年増えています。
それでも店舗数が増えている、ということは、参入も多いが退出も多い業界である、ということです。
→美容室。飽和状態にも思えるが、なぜ参入が相次いでいるのだろうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
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昨年7月からこのような投稿を続けてきてほぼ1年になります。以下のマガジンにまとめてありますので、お仕事を離れて頭の体操をしたいときに覗いて見てください。
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