#344 仕事が「ていねい」は「こわい」!?
ていねいな仕事、素晴らしいですね。でも、ときに「ていねい」の理由が「こわい」かもしれない、と思ったので、メモ。
1、「ていねい」が「炎上」になってしまう、残念なケース。
ていねいな仕事、というのは、ほとんどの場合、褒め言葉でしょう。
実際、褒めるに値する素晴らしいことだと思います。
ところが、ときにていねい「すぎる」ことで仕事がスタックする、炎上する、ということも起きます。
一番典型的なのが、詳細なデータや材料を集められるだけ集めて、非常にわかりやすい資料を、パワーポイントなどを使って作り込む、というパターンです。
作り込みますので、作っている人からすると、「これしかない!」という感じで、結論に向かって一直線のストーリーライン。完璧な資料。
そして、その完璧な資料を使って、「これしかない!」「だからみんな賛成してくれるはず!」という勢いで説明します。
結果は、議論百出でまとまらず、炎上…
完璧な資料を作るために費やした時間、チームメンバーの労力、などが全て無駄に…
しかも、だいたい期限の目一杯まで使っていることが多いので、関係者にも迷惑をかけてしまいます…
2、なぜ「ていねい」に資料を作り込むのか?
会社にいくつかある委員会に参加していて、こういった炎上パターンをみてきました。そしてある共通点があることに気づきました。
それは、「関係者にヒアリングをしていない」ことです。
例えば、こんなケースがありました。
ミドルバック部門が業務改善のために数百あるパンフレット等の統廃合を考えました。
確かに、営業の要望に応えて同じ商品なのにちょっとした違いだけで数十パターンものパンフレットが存在していたりして、統廃合することで得られるメリットは大きそうです。それに、ちょっと表現に工夫すれば今の要素を減らすことなく、営業も困らないように思えます。
次回のパンフレット増刷のタイミングに向けて、今のパンフレットごとの消費ペース、数種類のパンフレットの要素を1つで表現できるデザイン案、統廃合により削減できるコスト、などなど大変な準備をして説明資料を完成させます。
ここまで、パンフレットを実際に使用している営業には「統廃合を検討している」ということを数ヶ月前に別の会議の場で話はしただけ、それだけです。
で、委員会に持ち込んで炎上…
これを読んでいる皆さまにとっては信じられないと思いますが、実際のケースです。
いくつかのケースで、その後担当者に話を聞く機会がありました。
なぜあれだけ「ていねい」に資料を作り込んでいるのに、関係者にヒアリングしないのか?
担当者も「ですよね…」と当惑するばかり…
ですが、いろいろと質問していくと、「反発が怖い」「Noと言われたらどうしよう」という意識が背景にあったことが分かってきました。
これまた、皆さんには信じられないことだと思いますが、そうなのです。
だからこそ、事前のコミュニケーションを避け、わかってもらえるように資料の作り込みに走ってしまったのです。
どんだけ営業怖いんだ、と思いますが…
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
いかがも何も、そんなのおかしいし、普通はそんなことなんじゃない?
とお感じかと。
私も自分の会社に限った、特殊な話だろうと思っていたのですが、営業が怖いかどうか別にして、関係者へのヒアリングではなく、資料で勝負、みたいなケースは他社でもある、と複数耳にしましたので、今回メモしてみました。
そして、そうした他社のケースを教えていただいた方、皆様が、「なんでなんだろうね。聞けばいいだけなのに。」と、口を揃えて言うのです。
私の経験が全てのケースに当てはまるかはわかりませんが、そういう、「なんで聞かないの?聞けばいいのに。」ということが起こっているのであれば、実は、「怖い」「どうしよう」という、決して公式には表に出てこない、でも、本当の理由が隠れているかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
私の個人的な経験ですが、どこか参考になるところがれば嬉しいです。
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