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リモートワーク中心のHEROZが仕掛ける組織力アップ施策。信頼関係構築のカギは“おいしいもの”。

人事部が抱える課題は山積みです。新たな人材の確保や社員のエンゲージメント強化など、悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。

今回インタビューをしたHEROZ株式会社様(以下、HEROZ)は、リモートワーク下での「会社に対する社員のエンゲージメント維持」に課題を感じていました。現在はこれらの解決に向けて、社内でさまざまな施策を行い、組織としてさらに高みを目指すためにグループ全体でのコミュニケーションを強化しています。

「心理的安全性が保たれているなかでコミュニケーションが取れる環境こそ、組織力構築の基盤」と語るHRグループの納屋様。その真意と施策の内容、そして会社の展望について伺いました。

HEROZ株式会社
「AI革命を起こし、未来を創っていく」をビジョンに掲げ、2009年に創業された人工知能・AIの開発に特化した企業。将棋AIの開発を通じて蓄積された技術を駆使し、日本将棋連盟公認の国内最大の将棋ゲームアプリ「将棋ウォーズ」を開発。そのほか、将棋AIの開発を通じて蓄積した技術を含む、機械・深層学習によるAI関連手法を固有のコア技術とし、各業界のDXの中核を担うAIを、構想策定から実装、運用まで一貫して支援しています。

【話し手】
Group Corporate Division
HR Group Manager 納屋 一伊様
2018年、東証マザーズ上場する直前にHEROZへ入社。
人事業務全般を担当するひとり人事を経て、現在は組織開発・労務領域を担当。

リモートワークでエンゲージメントを保つ難しさ…HEROZが直面した組織の課題

―― HEROZ様は社内の交流イベントを定期的に開催されていると伺いました。どのような背景があったのでしょうか?

納屋様:
当社は複数事業を行っており、各事業部ごとに事業を推進しています。その結果同じ事業部以外の社員との交流機会が少なく、どうしても会社に対するエンゲージメントを保つのが難しい環境で……。

そのうえ、新型コロナウイルスの流行をきっかけにリモートワークに振り切ったので、社員同士で顔を合わせる機会が激減しました。その結果会社への帰属意識について課題を感じるようになったんです。

―― コロナ禍をきっかけに、社員のエンゲージメントに課題を感じている企業も多いですよね。

はい。そのときに社員同士が交流できる場をつくることの必要性を肌で感じ、スタートしたのが「新入社員を囲む会」でした。月に1回、新入社員が入社するタイミングでお弁当を頼み、皆でランチを食べています。

新入社員はもちろんのこと、既存社員も会をきっかけにいろんな社員と交流できる場になればいいなと思っています。

―― 「新入社員」と「食べ物」にフォーカスした理由は何でしょうか?

納屋様:
会社のポリシーとして、自律性やプロフェッショナリズムを大切にしているので、強制的に集まる場にはしたくないと思っていて。それぞれの判断で参加したいと思って来てくれる場を考えたんです。

そのひとつが「新入社員」でした。これからともに働く大切な仲間ですから、既存の社員が前向きに参加したくなることを期待しました。さらに参加率を高める要素として「食べ物」もいいなと。

信頼関係のベースは自己開示。“おいしいもの”が一助に

―― 実際に皆で食事を共にしてみて、どのような効果を感じていらっしゃいますか?

納屋様:
当日は参加者が事前に選んだお弁当を食べてもらっています。

「何食べているの?」とお弁当の話から好き嫌いの話になり、さらには食べ物以外の話に発展していく。自然とお互いのことを話し合える機会が生まれています。

「信頼関係をつくるベースは自己開示」だと考えていて、「食ベ物」をきっかけに信頼関係の土台づくりができるのがいいですね。

ご飯を一緒に食べるというのは、ささいな施策かもしれません。でも、効果はしっかりと感じています。

やはり人は、“おいしいもの”に集まります。おいしいものを食べて笑顔になると会話も弾む。実際に「新入社員を囲む会」で迎えられた社員から「うれしい」という声も届いています。

―― 素敵ですね!一方で回数が増えると「参加者が飽きない工夫」が必要になってくると思います。HEROZさんでは、どのような工夫をしていますか?

納屋様:
実は以前、「参加人数が減ってきていますね」​​と社員から言われたことがあります。そこでお弁当と一緒に食後のデザートを用意してみたところ、社員の約半数である42人が参加してくれました。いつもは30人前後、昨年は20人台になることもあったので、食べ物の力を改めて感じました。

今後は「ランチで世界・日本1周」という企画を考えています。月ごとに各国・各地の料理をテーマにお弁当を用意するなど、参加してくれる人が飽きない企画を考えています。遊び心も大事ですよね。

組織は最大のプロダクト。次のフェーズは組織づくり

―― 「新入社員を囲む会」以外にも、社員同士がつながりを育む場はありますか?

納屋様:
定期的に、全社員が参加する「つながりの場」という全社会があります。会社の経営に関する共有などがメインではありますが、最近はグループ会社との交流を行うなど、幅広いテーマで社員同士が交流する会となりました。

印象的な例は、車いすバスケット体験でしょうか。グループ会社に在籍している車いすバスケットのプロ選手をコーチに招いて行った懇親会です。

実際に私たちも車いすに乗って、ボールをドリブルしてみたり。体験会のあとにはランチ会も開催し、会社の垣根を超えて盛り上がりましたね。

―― グループ会社間の交流も盛んなのですね。

納屋様:
当社は今グループ全体でシナジーを生み出し、より事業を拡大していくフェーズにあります。そのためにもグループ各社にHEROZが持つAI技術をスムーズに連携することで、各サービスをアップデートしていくことを必要としています。


となると、会社間やサービス間でも心理的安全性が担保されている双方向のコミュニケーションがとれることが必須。その一歩が、仕事以外の話をする場を意図的につくることではないかと考えたのです。

社員が楽しみながら交流できる場を生み出せたらいいなと思い、グループ各社の人事部とも連携し、一体感を持って取り組んでいます。

直近では「将棋ウォーズ」を用いて、グループ全体の将棋大会を開催したりもしました。

―― HEROZ様の今後の展望を教えてください。

納屋様:
「個」の力で動いていた会社を、「組織」で動く会社にすることです。当社はHEROZ
という名前の通り、「一人ひとりをヒーローに」という「個」にフォーカスして設立されました。

もうすぐ社員が100人、グループではすでに200人超えている状態です。会社のマインドセットをシフトしていく時期を迎えています。代表取締役の林と髙橋も常日頃から「組織は最大のプロダクト」と発信し、社員に次のフェーズへ向かっていると伝えている最中です。

「組織づくりに投資をしていくこと」を途切れず行う。その一環としてさまざまな交流の機会を作り、社員の会社へのエンゲージメントを高めることが、私たち人事が取り組んでいくことだと考えています。

これらの取り組みが、トップやマネジメントの改革、採用の強化や新規事業の立ち上げの推進力となっていくよう、これからも一体感を持って頑張りたいです。

HEROZ株式会社


交流の場を設けるだけでなく、「心理的安全性が保たれている」という意図を持って施策を講じる大切さ、またそれが、組織力強化の加速につながる可能性を大いに感じました。

HEROZ様の取り組みが、みなさまの悩みや課題解決の一助となり、さらには「おいしいもの」を通じたコミュニケーションの場が社内に広がりますと、大変うれしいです。

HEROZ様、ありがとうございました!

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