黒いぬさんと暮らし方

エッセイ職人。引き出し多めの「あき」とちいさい犬の「黒いぬさん」と「とんちゃん(夫)」のふたり+1匹のおもに暮らしのあれこれそこかしこを余すことなく書いています。

黒いぬさんと暮らし方

エッセイ職人。引き出し多めの「あき」とちいさい犬の「黒いぬさん」と「とんちゃん(夫)」のふたり+1匹のおもに暮らしのあれこれそこかしこを余すことなく書いています。

最近の記事

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コトノホカの油淋鶏

むかし、「醬油って書ける?」「薔薇って書ける?」が流行った。 書けると、もれなく見目麗しい視線が向けられ、なんなら惚れ薬をのんでしまったかのようにうっとりした。 しかし、今となってはこれらの漢字は見ながらだったとしても書けそうにない。 スマホで「か」と指で押さえただけで「漢字の」というようにすぐに予測変換される。 この文明の力の便利さよ。慣れとは、こわいもので相当数の漢字が脳内から消滅して久しい。 手紙だって、メール、LINEに置き代わり、何なら音声入力もあり、手書

    • 黒いぬさんがやってきた

      ウチには犬がいる。 飼っているのは、イタリアングレイハウンドの女の子で名前はあんという。 ウチにきてあっという間に15年が経った。 ニンゲンの女の子なら中学生。 行動は3歳くらいの女の子。 犬年齢でいうなら御歳80歳。 シッポがチョロっとした野ねずみみたいだったのにいつの間にか、わたしの年齢をヒョイと飛び越えてしまった。 15年は長いようであまりにも短くて、まだ7.8年のように感じつつも、美しいビロードのような黒毛は、白くまだらになり、眉あたりからハート形になり、今

      • アズキングを巡る考察

        「コレ、うまいな」と、とんちゃんがいった。 とんちゃんのいう、コレとは、井村屋あずきバーのミルク味のこと。 いつもは歯固めみたいなおばあちゃん好みのうす紫色のあずきバーを買うけれど、今回はちょっと志向を変えてミルク味にしてみた。 ヒンヤリとしたミルク味のアイスキャンディーはあずきバーのように剛健ではなく、唇に張り付いたりもしない。 そして安全な感じで中にあずきがしっかり入っている。 それをとんちゃんはおいしそうに無言で食べた。 あっという間に食べ終えると箱をガサゴソし

        • くんずられた遊び

          あれは、小学校の音楽の授業だったとおもう。初めてアコースティックギターを習った時の曲は「禁じられた遊び」だった。 まったくギター初心者のわたしでも、横に寝かせたギターをお琴のように指でつま弾いて曲というものが弾けたことで、おおいに感動した覚えがある。 また「禁じられた遊び」の忘れられない記憶としてもう一つ。 所さんの「笑ってコラえて~ダーツの旅~」の一場面で、田舎町の漁師のおじさんが、趣味のアコギを披露するのだが、「洋画音楽のくんずられた遊び」というシーンが頭から離れな

        • 固定された記事

        コトノホカの油淋鶏

          その名は、ラバ子。

          「あっらぁ〜、ゴムみたいだねぇ〜 ラバ子っ、ラバー、ラバチャン〜♡」 初めて帰省した時のお義母さんの第一声は「ラバ子」 黒いぬさんのことである。 黒々と華奢なイタグレとはちがい ガタイのいい背中は、 リビングの照明を反射して 新品タイヤの艶と光沢そのもの。 お義母さんウマい、 ほんと、ラバー素材そっくりなラバ子。 そのラバ子が、 お腹を壊した。冷えたらしい。 夜、常備薬の下痢止めを麺棒で粉にして 少量のフードとお湯で溶いて飲ませた。 しばらくは、落ち着つきをみせ

          その名は、ラバ子。

          鬼太郎のおとうさん。

          即席みそ汁を漁る。 お碗にだし入りみそをネリネリとしぼり出し、 『具』をいれると乾燥ネギが 静電気で袋や指にはりついた。 ネギが、親指からはなれないことに イラっとして無理やり出すから、 ネギが粉々になる。 それがイヤでわたしはネギをさけ、 豆腐やお麩ばかりにしてしまうから 大袋に残った具の種類は、ネギばかりになった。 やっとお湯をそそぎ、お椀を見ていたら ふいに鬼太郎のおとうさんのことを思う。 そう。前髪で片目を隠す妖怪ゲゲゲの鬼太郎の父こと目玉のおやじだ。 ふ

          鬼太郎のおとうさん。

          白って200色あんねん。

          私と夫は10違う。 「星降る夜に」は、 歳の差カップルの話で 映像もストーリーも 美しく綺麗にまとまっている。 けれど、現実はといえばそうはいかない。 付き合い始めの頃、 お互いの好きなドラマを観ようと 東京ラブストーリーを見た時は、 肩掛け型のデカい移動電話(平野ノラしもしもネタ参照)を 見て「何だこりゃ~」と 手を叩きながら大爆笑され、 音楽の話になった時は、 「ねぇ、モンゴル800って知ってる?」と 訊かれ、 「モンパチくらい知ってるわっっ!!」と 語気を強めて答

          白って200色あんねん。

          アイスの棒が今日の注目記事にピックアップされました。ありがとうございます♪

          「アイスの棒」が、今日の注目記事に ピックアップされました。 note編集部さん こちらに足を運んで、記事を開いてくださって、読んでくださった方 ありがとうございます。 これからもささやかな日々を 綴っていきます。

          アイスの棒が今日の注目記事にピックアップされました。ありがとうございます♪

          パイナップルケーキと隈研吾さんとおもてなし。

          写真の建物が好き。 設計を手掛けたのは、隈研吾さん。 毛むくじゃらの熊じゃないほうの隈さん。 隈さんの設計は、 新国立競技場、銀座歌舞伎座、 高輪ゲートウェイ駅といえば どんな作品かわかってもらえるだろうか。 木組みの建物は 南国鳥の宿り木の森のようで 不思議と惹きつけられ その森の中へ帰りたくなるような 人間の私でも早く入りたくなる。 柔らかい繭のような佇まいだか、 木組みの組方はなんとも険しい 『地獄組み』という名称だそう。 組み方(人)にしてみれば 難解な嶽のよう

          パイナップルケーキと隈研吾さんとおもてなし。

          アイスの棒

          年末にジャスコじゃなくてイオンに とんちゃんのハゲぐすり(本人命名の育毛剤)を買いにいった。 つい、うっかりジャスコっていいそうになってとんちゃんに突っ込まれるから ちょっと詰まって「イッ、イオン‼︎」って いう。 ついでにお雑煮用の鶏肉をえらんでいたら 「そういえば、福袋ハーゲンダッツが売り出されるって記事みたんだけどあるかな」って とんちゃん。 「ハーゲンダッツの福袋だなんて 夢のようだね〜」と その時点で買う気満々で お互いニヤリとするなり、 ツルツルな床を小走り

          2タイトルのスキと2記事がピックアップ記事になりました。

          こんばんは 今日は一段と冷えますね。 私事ですが、 このひと月ほどで、 「ぐりとぐらと…になりたい」の #2タイトルでスキをたくさんいただき、 また好きなフード系の2noteも ピックアップして頂きました。 大好きな食べることや日々の暮らしの noteがピックアップされるのは ほんとうにうれしいです。 それは、 たくさんの方が読んでくださった おかげなんですよね。 ほんとうにありがたくて、 これからもずっと日々の暮らしを noteに綴っていきたいです♪ お寒いので

          2タイトルのスキと2記事がピックアップ記事になりました。

          Yu Morio もりおゆうさんの 「簡単キュウリ豆腐」5分で出来るもう一品を作ってみました。 美味しすぎて5分でなくなりました(笑) 材料は豆腐、胡瓜、調味料だけ 白ワイン日本酒にあいそう。古代パン(グルテンフリー)にのせて食べたい。https://note.com/mysyouwasketch/n/na22d477f9a5e

          Yu Morio もりおゆうさんの 「簡単キュウリ豆腐」5分で出来るもう一品を作ってみました。 美味しすぎて5分でなくなりました(笑) 材料は豆腐、胡瓜、調味料だけ 白ワイン日本酒にあいそう。古代パン(グルテンフリー)にのせて食べたい。https://note.com/mysyouwasketch/n/na22d477f9a5e

          お米が届いた。

          年末になってお米が終わってしまい お米をお願いする。お願いといっても わが家のお米はお米屋さんではない。 どこへお願いするかというと 山陰のお山近くの農家の陽さん。 陽さんとは、 もうかれこれ7年ほどの付き合いになる のだけれど、ここのお米じゃないと 力が湧かない。 今年は、寒気の影響で雪も凄いらしいと きいて、 除雪のお仕事もされているし、 郵便局へ出しに行くのも一苦労かと 「ご都合のよい時でかまいません」と お伝えしたけれど、 新年に食べたいだろうと 気を遣って早々

          ぐりとぐらと…になりたい

          店主にはnoteでの名前がない。 黒いぬ雑貨店@店主でも かまわないのだけれど、 ちょっとわかりづらいので、 そろそろ名前を付けるべきかと 考えあぐねている。 欲を言えば、 ぐりとぐらになりたいともつねづね思っている。 いや、ぐりとぐらは野ネズミだから ねずねず思っているといったほうが しっくりするだろうか。 ならば、ぐりとぐらとあと…誰?って思う。 やはり、「ぐりとぐら」ってきたら「ぐる」っていう具合にラリルレロの「ル」が出る。じゅんばんから言ったらそうだ。 そう、そ

          ぐりとぐらと…になりたい

          2023 元旦

          I wish you a happy New Year. つきごとに 眺むる月ぞ くまもなき 光を四方の海にうつして 私の分にそう書いてある。 誰もいないまだ暗い道を並んで歩く。 マスク越しで会話してるのに 新年ってだけで気持ちがうわずって 声が震える。 こういう時、 何となく空を見上げてしまうのは なぜだろう。 無音の深夜の空は、周りに光がないせいか 深く濃く、 いつもは見えない星は降ってきそうにひしめいて、 金釦やシルバーのギザギザや 金星の色までもがくっ

          年末年始の手ぬき、お助けレシピ お刺身が余ったら【づけ茶漬け】

          こんゆじさんから 何かレシピをとおっしゃって頂いて 嬉しかったので、 調子に乗ってレシピを載せます。 といっても、めっちゃズボラ飯です。 ゆるゆると、いざ(笑) 年末年始は、お刺身が中途半端に余って 困りますよね。 そんな時は、づけ茶漬けをオススメします。 薬味は (お好みで、なくてもOK、あれば美味しい) だしは、漬けにしたお刺身からうま味がでるので、 なくてもOKですが、 使うなら 鰹出汁、昆布出汁、だしの素、昆布茶、緑茶、ほうじ茶といったところでしょうか。

          年末年始の手ぬき、お助けレシピ お刺身が余ったら【づけ茶漬け】