腸脛靭帯(ITT/ITB)の解剖
膝、股関節疾患の方なら必ず話題にでてくる腸脛靭帯の解剖について
起始停止
近位部
【浅層線維束】
主に大殿筋表層の腱膜を受けた後ITT 主部線維・Kaplan 線維に移行
【深層線維束】
①大殿筋に由来する 4 筋束(上・中・下・最下部)のうちの最も下部を除く 3 筋束
②中殿筋の表層筋束ならびに同筋膜
③大腿筋膜張筋表層・深層部
参考:三浦ら「腸脛靱帯の構成線維とその機能解剖学的意義について」2005
遠位部
【表層線維】
①膝蓋骨表層
②膝蓋骨外側
膝伸展位で弛緩、屈曲位(45~90)で緊張する。
Oberテストはこの線維を見ている。
【中間層】
③Gerdy結節前方部
【後方部】
④・⑤Gerdy結節後方部
⑥・⑦Gerdy結節後方部周囲
有名な腸脛靭帯炎(ランナーズニー)は中間層と深層線維で起きる。
起始停止についてはこのくらい知っておくといいと思います
その他の特徴
・腸脛靱帯遠位部と外側上顆の間には脂肪組織が存在する。この脂肪組織は血管や神経を保護している
・外側広筋斜走線維が遠位部に付着する
・外側膝蓋支帯と強固に連結する
・膝関節伸展方向に対しては常に、屈曲方向約100°までは制限因子となる
・伸縮性は殆どないためこの組織が原因でROM制限となることは殆どない
・腸脛靭帯炎では靭帯実質部に炎症は起きておらず、脂肪組織の組織硬度が高くなっている
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