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【詩】君は

見渡すかぎり
花々が広がっている

凛とした花たちに
祝福され
君は楽しそうに
踊っている

ぼくはそんな君を
惚れ惚れと眺めていた

あの優しい日差しを
さらさら浴びて
ひらりと動かす
キレイな手つき

ぼくはため息をついた

照らす光になでられて
笑顔を見せる花々に
色づいた地面

光はスーッと
ぼくまでも射抜いては、
まぶしさに
溶けざるをえない

ぼくの目が映す
この場所は
光に満ちていった

そして君の姿は
だんだん白く、
目の前から
いなくなってしまった

もう少し君のそばに
いたかったのに…
しかしそんな願いは叶わず

気がつけば
花の匂いだけが残っていた

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