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【詩】耳をすます

斜めから
日差しを感じ、
ぼくはなにかに
耳をすましていた

天使の歌声を
聞いていたとでも
いうのだろうか?

いや、そうじゃない
空気の音をだよ

微妙なゆらぎを辿り、
ぼくはこんなことを考えた

世界は風でできている
のではないか?

ぼくという存在も
じつは風のゆらぎであり、
世界という風の
ひとつの吐息なのだ

そうしているうちに
君がいる方角に
フーッと
ため息をついてしまった

届くわけはないか
はるか遠くの君のもとまで

当たり前だな

でも世界はぼくの声を
聞いているようで

君の吐息は届くよ
だって風なんだろう?
と、言っているようだ

ぼくは独り言を聞かれた
気になり、
恥ずかしくなってしまった

でも、風ならさらりと
受け流すことができそうだよね?

ぼくはよくわからず
黙り込んでしまった

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