ニュージーランドの取り組みが素晴らしい件について
こんにちは(^ ^)クマです!
Twitterでもお話しましたが、ニュージーランドでは流産経験をした夫婦に有給休暇を自動的に付与するという法案が可決されたとのことです。
流産は心身ともに負担が大きいので、かなり素晴らしい法律だなと感じました。
◎どんな法律?
ニュージーランドではこれまでも、死産により子を失ったカップルに3日間の有給休暇が与えられてきました。
今回、新たな法案の可決により、妊娠期間の長さに関係なく、流産も“忌引き休暇”の対象となります。さらに、この法案は、養子縁組により子を持つ準備をしているカップルや代理母出産によって子供を迎えようとしているカップルにも適用されるようです。
流産も一つの命として、忌引きとして取り扱ってくれるのは嬉しいですし、代理母や養子縁組など実の親子でなくても適応されるのは嬉しいですよね。
◎流産休暇がある国
実は流産休暇が存在する国があります。
しかし、ニュージーランドとインド、フィリピンのみと大変少ないです。
インドの法律では女性が流産した場合に6週間の休暇が認められますが、ほとんどの労働者が取得条件に当てはまらないようです。フィリピンでも女性のみへの適用となり、取得できる方がかなり少ない印象です。
イギリスでは妊娠24週以降、オーストラリアでは妊娠12週以降に流産を経験した女性は、産後休暇として休暇を取ることができるようです。
◎日本で流産した時の現実
日本では残念ながら流産休暇に直接該当するものはありません。
ただ、産後休暇は流産や死産でも該当するため、妊娠4ヶ月以上の分娩であれば産後8週間勤務しなくてよいということになっています。
私も仕事の中で流産処置につくことがあります。
静脈麻酔をかけて手術するため、帰りに転んだりすると危ないのでお迎えに来れる方をお願いしています。しかし、旦那様がこれず、実母や実父など旦那様以外のご家族が迎えに来る方、誰も来れず麻酔が完全に覚めるのを待つ方もいらっしゃいます。
また、患者様の中には「今日は旦那さんが出張で家に帰っても一人なんです」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
流産しても女性だけが流産手術という辛い手術を受け、術後も満足なメンタルケアも受けられないまま時間が経ってしまいます。
これが日本での現実です。
もしも、ニュージーランドのようにご夫婦で流産に向き合うことができたらどれだけ女性の心が救われるか、、、
◎流産
流産は心身ともに負担が大きいことです。
流産手術により子宮内膜も薄くなってしまう可能性があります。
身体的な負担はもちろんですが、一番はメンタル面の負担だと思います。
今まで自分の体の一部だった新たな命が一瞬で消えてしまうのです。
想像もできないくらい辛いことです、、、
家族を1人亡くすこと。これはまだみぬ胎児であっても同じです。
流産は喪失です。ポッカリと心に穴があいてしまう。
その穴を埋めるには時間がかかりますし、自分だけでなんとかあるものでもありません。
旦那様にとっても辛いことには変わりませんが、一番は女性の負担だと思います。
ポッカリあいてしまった心の穴を埋めるには旦那様の存在が大きいと思います。一緒に辛い経験を乗り越えていくことが大切であると感じます。
もちろん私のような医療者によるメンタル的なケアを充実させていくことも大切な取り組みです。なかなかそういった取り組みがなされていないので、今後、そのようなサポートができるよう環境を整えていこうと思っています!
日本ではやっと不妊治療に対する制度が変わりつつあります。これを機に、流産についても目が向けられ、より良い制度ができればいいなと思います。
まずは私にできることから徐々に取り組んでいければと思っております。
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