大人同士の争いが生じた時、そこで争っているのは、きっと大人ではないだろう。それは、傷付いた子ども、内なる子ども同士の争いに違いない…。
先週末の夜。
家族で、
ある映画を見ました。
それは、
閉じ込められた過去の物語…。
とても考えさせられる内容でした。
息子の評価はまあまあ。
主人は良かったとのこと。
まあまあだった息子は
そのあとすぐに寝てしまい
主人と私は
その後
お互いの幼少期についての話に
なりました。
私も主人も
親との関係の中で心に傷を負いました。
私は、数年前から
傷付いた子ども
インナーチャイルドと向き合い
その傷を癒してきました。
そのおかげで、
随分と生きやすくなりました。
一方主人は
心の風邪という強制終了により
自分と向き合わざるを
得なくなりました。
さて、
映画の話題から
幼少期の話になり
色々話しているうちに
何やら雲行きが怪しくなり
突然主人がこう言い放ったのです。
「最近、ネガティブな発言が多いよね!」
えっ?!
どうやら
主人から見て、最近の私は
出来ないとか
無理とか
やりたくないとか
疲れたとか
そういう発言がやたらと多くて
イライラするようなのです。
自分の気持ちに正直に生きよう
そう思って
嫌なことは嫌
出来ないことは出来ない
やりたくないことはやりたくないと
自分の気持ちを
正直に話すようにしてきたのは事実で。
でもそれは
私にとっては
ネガティブどころか
ポジティブな言動だったのです。
主人はこう続けました。
「まるでさ
俺にやれって言ってるみたいだよね」
「そんなつもりはないよ。
それに◯◯君も、
やりたくなかったら
やりたくないって言えばいいし
お互い無理してやらなければ
いいだけじゃない?」
「いや。
そんな風には思っていないと思う。
顔が怒ってるよ!
やれって言ってる!」
そりゃあね、
機嫌が悪い時だってありますよ。
疲れて、
はぁってため息が出ることだってね。
でも、やれ!だなんて…。
時々家事を手伝ってくれていたのは
私が怒っていると思っていたから?
「ねえ、
なんでそんな風に
(やる気がなく)なったの?」
「(なんでそんな風になったのって…)
今まで頑張り過ぎたから。
もう無理するのやめようって思ったの」
無理するのはやめたとはいえ、
掃除、洗濯、料理、
息子の学校のこと、
外での仕事と
これでも毎日
それなりにやっているつもりですよ~。
何がそんなに不満なの?
分かり合えないまま
時間だけが過ぎていきました。
ふと、時計を見ると
映画を見たこともあって
間もなく
12時を回ろうとしていました。
早寝の私の限界は
とうに過ぎていました。
「今日は寝る!」
そう言って先に寝室へ向かいました。
これまでの私であれば
この重たい空気を
翌日まで引きずってしまうのですけれど…
朝起きて
昨夜のことはもうおしまい!
そう決めました。
向こうはまだ
機嫌が戻っていないようにも見えましたが
ちょうどその日は
家族で出かける用事があって、
ある意味それが良かったのか
車で移動しているうちに
いつもの私たちになっていました。
でも、
それは表向きはそうなだけで…
やっぱり
昨夜のことが
心にひっかかっていて…。
主人を責めたくなる一方で
心の奥の方では
ありのままの私では愛されない…
そんな悲しみと
無力感に包まれていました。
私は私らしくいてはいけない…
周りの機嫌を損ねてはいけない…
私には価値がない…
私は愛されていない…
幼い頃に刷り込まれた
ネガティブな思い込み。
それらが
未だにこうして
私の思考や行動に制限をかけ、
私の成長だったり
周りの人たちとの関係を難しくしている…
改めてそう思いました。
私は傷付いた自分に
言ってあげました。
あなたは十分価値があるよ
あなたは愛されている
あなたはあなたらしく生きていいんだよ…と。
以前の私は、
いつも
周囲の人たちの顔色を窺っていました。
何か言われるたびに萎縮し
その度に
悲しみ、怒り、無価値観、
諸々の感情を
心の奥に押し込めてきました。
でも、
その後、
自分自身の心の傷と向き合う中で
問題は外側にではなく
全て私の中にあるということに
気付いていきました。
本当の自分を生きる…
過去の自分から
自由になることで
すいぶんと生きやすくなりました。
きっともう大丈夫…
そう思っていましたが、
やはりまだまだのようでした。
今回のこともあって
これからも
心の声に耳を傾け
心の傷と
丁寧に向き合っていきたいと
改めて思いました。
一方
主人が私に向けて放った不満や怒り
ネガティブな発言が多すぎる…
まるで、俺にやれって言ってるみたいだ…
これらもまた
主人の過去の傷からきているもので
主人がそのことに気付き
自分で癒していかない限り
いくら私が
主人の望むような行動をしても
解決することはないのですね。
夫婦と言えども
主人の中に沸き起こる
思考や感情、行動を
妻である私が変えることは出来ない…。
そう。
主人を癒し
主人を変えることが出来るのは
主人本人しかいないのですね。
それでも
私たち夫婦のために
私に出来ることもあって。
それは
私自身を癒し、
私の思考や行動を変えていくこと。
今回のように、
悲しみや不安、怒りの感情が
沸き起こってきた時
私は自分に
こう言ってあげたいと思います。
それは過去の出来事によるものだよ。
あなたは、ワクワクするような
新しい考え方や行動を
自分で選択していくことが出来るのだよ…と。
さて、
椎原崇さんが
自身の著書の中で
こんなことをおっしゃっています。
自分自身や
周りの人たちの不十分さ、不完全さに
寛容であること
それが
幸せになるための鍵
なのかもしれないですね。
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