読書ノート2
ここ数ヶ月、なんやかんや忙しかった割には、そこそこ読みました。
真珠夫人 菊池寛
以前、大分旅行をきっかけに読んだ菊池寛の「恩讐の彼方に」が面白かったので、代表作であるこちらを。昼ドラで有名になりましたよね。前半のスリリングな展開からすると、後半はちょっと失速しちゃうけど、それでも十分読み応えあり。
入浴の解体新書 松平誠
お風呂文化の歴史。日本人は昔から風呂好きなことは確かだが、昔の風呂は衛生的にみて今入るにはなかなかハード。それはさておき、そうだ、杉浦日向子はまだ読んでなかったな、と思い出させてくれた1冊。
入浴の女王 杉浦日向子
江戸文化に造詣が深くエッセイが面白い、というのをずーーーーーーっと前に鴻上さんのエッセイで読んで、いつか読んでみたいなぁと思っていた。「入浴の解体新書」の中で出てきて思い出したので、お風呂つながりで。銭湯をこよなく愛する日向子さんのお風呂探訪記。
愛媛県新居浜市上原一丁目三番地 鴻上尚史
ロンドン・デイズやドン・キホーテシリーズなど、鴻上さんの本は結構読んでいる。今回、両親を相次いで亡くした時に、「これは書かないと」と他の仕事を差し置いて書き上げたのが、このタイトルの小説だと知って、絶対読みたいと思っていた。鴻上さんを好きな人なら知っていると思うけど、鴻上さんは傷だらけの人だと思う。だから(おこがましいけど)鴻上さんには幸せになってほしいなぁと思っていた。劇団の責任者として、自分以外の様々な人に目を配り、社会を見つめ、おおよそエッセイから感じられる軽妙さやユーモアからは考えられないほどの、壮絶な人生を抱えている。
ちょっと前からなぜか急に家庭の話をしているのを見聞きして、「あ、結婚したんだ、子供もできたんだ」とちょっとホッとしていた。
でもこの本を読んで離婚されたことを知った。いつまで一人で重荷を背負いつづけるのかなぁ、鴻上さんは。
マタタビ町は猫びより
俳句で作る小説工房 田丸雅智
前回読んだ「ショートショート千夜一夜」が面白かったので。「猫びより」はその名の通り猫を題材にしたショートショート集。猫好きにはたまりません笑 心のすきまに入る猫の話が良かった。「小説工房」の方は、募集した俳句から想像を広げで展開するショートショート。毎年送られてくる家族写真の年賀状の話、深夜のラジオDJの紙送りの話が良かった。
イノセントデイズ 早見和真
ある松山の旅館の女将のNOTEを読んでいて、この人を知った。面白そうなので読んでみた。面白かった。詳しい感想は別の日に書いたので
一人称単数 村上春樹
「まあ悪いようにはせーへんで」と思いながら小説を書いている、という村上さん。うんうん、これこれ。好きな人には、お馴染みの村上ブシが心地いいわけで。最後のサルの話が面白かった
火星年代記 レイブラッドベリ
こちらも、ブラッドベリの代表作なのに読んでなかったから読みました。同じく代表作で、前に読んだ「華氏451度」がかなり異色に思えたのに比べると、こちらはいわゆる「うんうん、これこれ」本。ブラッドベリワールドがめちゃくちゃ楽しめる1冊です。
科学的とはどう言うことか 森博嗣
ゆる言語学ラジオで堀元さんがこの作家を推してたから。ただ、ものすごく多作で何から読んだらいいのか分からず、とりあえず。次は「すべてがFになる」を読もう。
女の花見 煮売り屋お雅味ばなし 宮本紀子
以前NHKのドラマで、黒木華ちゃんが主演をやっていた「みをつくし料理帖」という時代劇がありましたが、その世界観を彷彿とさせる小説。理不尽な離縁を言い渡されたお雅が、舅の力添えで煮売り屋(お惣菜屋)さんを始める物語。
作者である宮本さんは、子育て中、たまたま手に取った時代小説、平岩弓枝『御宿かわせみ』にはまり、紆余曲折の後、時代小説を書くようになったんだとか。平岩弓枝か、読んでないなぁ
東京100発ガール 小林聡美
俳優・小林聡美のエッセイ
今回は、「入浴の解体新書」のみ紙の本。あとは全て電子ブックです。
前回の読書ノートはこちら
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