中川コージ

マッドサイエンティスト。戦略科学者。Gamer, Fitness-life lover, Otaku, Sci-Fi geek, Ph.D. in Strategic Management.

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最近の記事

死亡者35人とは。

チャイナの広東省珠海市で、自動車暴走による凄惨な殺人事件が発生し、「35人が死亡、43人が負傷した。」と報じられました。 ちょうど12日から、珠海航空ショーも開催されていて、世界からメディアが集まっていた時期に発生したもので、「単に犯人のプライベートな問題、個人的な動機ではないのでは。政治的主張があるのかもしれない。チャイナ当局が報道規制を行っている。隠蔽である。」などと、事件背景の噂や当局発表への疑義も日本で多く報じられていました。 この件に関して、特にSNS上で「死亡

    • 今回(2024イタリア)のG7サミットの裏番組は?

      今回のG7サミットの裏番組は?前回2023広島サミット時のチャイナが仕掛ける裏番組は「中国中央アジア(五カ国)サミット」という中央アジアにゴリゴリ入り込む宣言の渋くて手堅い一手でした。 ※下記はクライアント向け僕のレポートより抜粋。 今回の2024G7イタリアサミットでの裏番組は、習近平は南南協力(グローバルサウス盟主化概念に近いもの)を念頭にしたUNCTADオンライン演説と、李強のニュージーランド・オーストラリア・マレーシアへの物理的外遊です。 去年の裏番組よりは制作

      • 灼熱地獄の巻(マサラ地獄生存日誌)~後編

        前編で、自分の教職員アパートメントのうち一部屋だけを独房状態にすることによって、多少の騒音対策、全面的な汚染対策と灼熱対策を完了したかに見えた改造計画。 その後、もう少しだけマサラスパイシーなハプニングがありました。もう少し、と言いましても、日本では「あり得ないレベル」のスパイシーさではあります。 アマゾンで注文したダイキン製エアコンが届き、アマゾンで指定された設置業者とやりとりをしました。マサラ地獄あるあるな身勝手延期を3回ほど繰り返されましたが、そこは僕も慣れたもんで、

        • 灼熱地獄の巻(マサラ地獄生存日誌)~前編

          インドのラクナウという都市からデリー首都圏(ノイダ)に引越しをしまして、弊学の教職員アパートメントに住み始めて二ヶ月弱が経過しました。 改めて過酷なマサラ地獄(インド)生活について最近発生した、びっくり仰天イベントをnoteに記録しておきたいと想います。 一ヶ月ほど前にマサラ地獄百景のひとつ「喧騒地獄」についてのエントリーを投稿しました。 今回は、もうひとつのマサラ地獄百景であり、また最高レベル(最悪レベル)の百景と誉れ高い「灼熱地獄」についてです。 えぇさて、その前に

          「親中」「親印」。これまで、これから。

          ※時系列は2024年からみた「だいたいの」目安です。(僕のツィッター投稿からの転載) 対大国の庶民感情起伏「親中」「親印」。 対チャイナ「親中」:国家間相互理解が無いため、個人レベルの時間軸で新しい文化圏に触れたときのハネムーン的高揚感とともに、本気の(政治的意識ではなく)親中人士が現れ集う。単に「中国はなんとなく良い。文化が好き。政治体制の違いは乗り越えられるだろう。」といったもの。日本側の政治家も徐々に追随する。(50年前~) →相手国の経済力および外交力が飛躍的に高

          「親中」「親印」。これまで、これから。

          喧騒地獄の巻 (マサラ地獄生存日誌)

          毎日毎日、ペッペカ、ピーピー、ブブーっと異常なレベルでウルサイ、マサラ地獄(デリー首都圏)に住んでます。これが通勤ラッシュ時だけだと思うじゃないですか、違うんです深夜帯でも4時早朝でも同じようにウルサイんですよ。びっくりします。 こちらの記事には音声ファイルもあるので、喧騒地獄の再現性は高いと思います。 えーさて、まずはこちらが窓から外を眺めおろした光景です。 あまりにもウルサイので、採光を100%犠牲にして、すべての窓を防音仕様にして完全閉鎖しようと試みました。なんでこ

          喧騒地獄の巻 (マサラ地獄生存日誌)

          中華人民共和国の駐インド特命全権大使に新任者、なぜ今?

          外交部や新華社からの公式発表はまだですが、中華人民共和国の駐インド特命全権大使が新任されたとの報道がでてます。情報ソースはCGTN(CCTV)とのことなので間違いないでしょう。 さてさて、これをどう読み解くのかというところです。 確かに下記ツィッタで防衛大の伊藤先生が「関係正常化」とおっしゃられるようにインドとの関係性について、北京中央としては適切に、良好に管理していきたいという大きな流れがあります。 チャイナ側にとっては、北京中央の正統性にかかわる(かつ水利権確保や安全

          中華人民共和国の駐インド特命全権大使に新任者、なぜ今?

          習近平セルビア訪問を茶をしばきながら味わう。

          習近平セルビア訪問。NATOによるチャイナ大使館攻撃(誤爆)・三人殺傷事件から25年の節目云々だから説が国内外のメディアでかけめぐっています。確かにその「文学的な」意味はあれども、習近平としては8年前に現在と同じ最高指導者ポジとして訪問しているわけで、実質的にこの事件を象徴的に取り扱うのは、プロパガンダ的なジャミング情報とまでは言わないですが、僕は、本音は違うところにあるんじゃなかろうか、と思われました。 どうも、爆撃事件から25年だからと、大本営発表まんまにいわれても納得感

          習近平セルビア訪問を茶をしばきながら味わう。

          『国家安全機関行政執行手順規定』『国家安全機関刑事案件処理手順規定』ってナンだ?

          噂話、一応まとめ。 ネットで話題の…「4月26日にチャイナ国家安全部が公布し7月1日から施行される『国家安全機関行政執行手順規定』『国家安全機関刑事案件処理手順規定』において、末端法執行者が大陸入境時に外国人も含め電子機器(ノーパソやスマフォなど)を検査するので、入境時に全ての人が逮捕されてヤバイよ」という「噂話」。 僕も大陸に行く場合に心配なので原文を調べにいったらいつも通りの伝家の宝刀規制で、全員強制検査ではないものだった。まぁいつものパターンで、通常(平時)でノーマー

          『国家安全機関行政執行手順規定』『国家安全機関刑事案件処理手順規定』ってナンだ?

          話題のチャイナ側露専門家の記事に関する雑談(特に重要な内容は無し)

          下記の東野先生のnoteについて、中川コージはどう思ってる?的なポストをみたので少し反応しておきますと、主たる東野先生の解説&主張については「なるほど、勉強になる。それに、チャイナ教授氏の国際関係論領域の主張が日本のアカデミアの先生方の間でも真っ当なかたちで話題になるなんて、SNSは時代を変えてるなぁ」というものです。 んで、その本筋とは別議論として、チャイナに関するいくつかの論点、見解を挙げときます。 チャイナ当局の馮教授に対する取り扱いについては、下記のポストが僕の見

          話題のチャイナ側露専門家の記事に関する雑談(特に重要な内容は無し)

          タタ総裁チャンドラセカラン氏、ご降臨。

          僕がインドで所属する大学の理事長(学長ではなく理事長)はインドの巨大財閥コングロマリットであるTATAタタ・グループ総裁のチャンドラセカラン氏です。2017年からインド連邦中央政府の承認を受けて(国立大学なので)理事長に就任されてます。 んで、僕もせっかく「中のひと」なので、いつかお会いできたらなぁとは、大学に所属する前から思っておりましたが、突然そんなチャンスがやってきました。数日前から大学内の整備が突貫工事で進められているなぁと思っていて、確認すると重要な会議があること

          タタ総裁チャンドラセカラン氏、ご降臨。

          チャイナとインドの信仰

          先日(2024年3月11日)に、話題沸騰(??)の「市民権改正法」施行がインド政府から発表されました。総選挙直前の時期にヒンドゥー至上主義を隠さない…、というよりも煽って煽って劇場型選挙に持ち込み圧倒的勝利を狙う印人党による政権ムーブとしては、納得のタイミングです。 (※ちょっと記事が長めなので冒頭でこのnote投稿のスタンスを示しておきますが、インドの人権問題大変ですね、などと意識高い系のゆるふわで纏める投稿ではないです。) https://www.hindustanti

          チャイナとインドの信仰

          合法プロパガンダを味わう。

          インド政治を楽しむシリーズ第二弾を書きます。前回(↓リンクの記事)はエモい「選挙シンボル」について書きました。 今回は合法プロパガンダの小ネタです。 前回のnoteで書いたように、印選管(インド選挙管理委員会)を調べていた矢先、かつ総選挙直前に選挙管理委員が辞めちゃったよ、ということで個人的に驚きました。しかも「なぜ」かは不明なまま辞めちゃったんです。 印選管トップ層構造は、委員長1名+委員2名で構成されてて前から委員1名空席になってました。んでアルンゴエル氏が辞職したの

          合法プロパガンダを味わう。

          インドの政党・選挙を美味しく味わう。

          インドの総選挙(任期満了の場合は5年に1度)が2024年に春に予定されています。僕はいまインド現地に居住していまして、インド共和国・連邦中央政府立大学内の公共政策センターに所属する立場(≒インドの犬)であります。せっかくならばこの14億人(有権者9億人)参加型リアルフェスを楽しまないという選択肢は存在しません。世界最大級の合法的な骨肉の争いです。 何事も楽しむには事前学習が必要ということで、noteを読んでくれている同志のみなさんにも、面白ポイントを見出すきっかけを提示でき

          インドの政党・選挙を美味しく味わう。

          チャイナの春節。人民大移動。

          チャイナの春節。人民大移動。 確かに日本へ観光は著しく減っている様子。明らかにチャイナ経済不調の現れであることは間違いないものの、念のためいくつかの副次的要素も考慮しておく。 チャイナは近年、日本人ビザ免除措置停止、福島処理水論戦、海産物輸入禁止措置云々と日本への嫌がらせ(エコノミックステートクラフト含む)を展開している。 チャイナのゆるふわ一般人民や事業者にも「反日」というよりも、北京中央からの紅い空気を感じ取って「日本に触れないでおこう」テンションは広まってる。当局の宣

          チャイナの春節。人民大移動。

          スパイスシスターズ(AI生成実験)

          ※適当に指示したら、好みの画像がAIから出力されたので、せっかくなので生成AIに世界観を指示してライトノベルがどれくらいのクオリティになるのかテスト。日本語文も翻訳もほぼ手直しをせずに貼り付けてみます。 あらすじ インドのとある王国の首都、バクシカタラブ。この街は、東西南北の文化が交わる場所であり、魔法の発展にも恵まれていた。魔法とは、スパイスの調合によって生み出される不思議な力のことである。スパイスは、様々な香辛料やハーブを組み合わせて作られるもので、その種類や配合によ

          スパイスシスターズ(AI生成実験)