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チャイナの春節。人民大移動。

チャイナの春節。人民大移動。

確かに日本へ観光は著しく減っている様子。明らかにチャイナ経済不調の現れであることは間違いないものの、念のためいくつかの副次的要素も考慮しておく。
チャイナは近年、日本人ビザ免除措置停止、福島処理水論戦、海産物輸入禁止措置云々と日本への嫌がらせ(エコノミックステートクラフト含む)を展開している。 チャイナのゆるふわ一般人民や事業者にも「反日」というよりも、北京中央からの紅い空気を感じ取って「日本に触れないでおこう」テンションは広まってる。当局の宣伝意思通りともいえるだろう。

北京中央としては、観光やエンタメなどソフト/サービスを中心にを日本経済と部分的デカップリングすることで、本来日本へ向くはずだった資源を分散化させる。それら人民の人流や事業流といった越境交流パイプをASEANを中心にその他地域に向けて商圏拡大(≒外交影響力拡大&人民元国際化戦略の一環)に利用しているという効果は分析上、見落としてはならない点かな、と。毎年訪日していた僕のチャイナの友人グループは、ぶっちぎって南極観光に行ってしまったけど。

これら一連の北京中央の施策は、日本を貶めよう、というよりも、台湾総選挙もそれなりの曖昧さで決着したので(数ヶ月前からどちらの陣営も圧勝はなく、現状維持されることは判明していた)、しばらく東方向(太平洋側)には、少なくとも短期で米国大統領選後くらいまでは、中期的には2020年代までは、米中対立パワー折衝ステータスクオでいくとすれば、日本への影響力工作にリソース分散するのではなく手近なASEANに振り向ける、というのは妥当な流れでもある。

そんなわけで、春節に日本にチャイナ人民観光客が少ないという現象をみるときに、第一には間違いなく経済不調、第二には影響力工作資源の分散化(対日資源投下の相対的低減)もあるかもしれないな、という視点で観察。

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