「厚利少売」から考える、小さなお寺の未来
はじめに:読書感想文との出会い直し
今日はnoteの秋の連続投稿チャレンジ企画に乗っかってお送りします!
今回のお題は「読書感想文」です!
子供のころ特に苦手だった読書感想文。きっと皆さんも、夏休みの宿題で苦労した思い出があるのではないでしょうか。
私はマンガを読むことは好きだったのですが、活字の本は本当にキライでした・・。しかも、自分の感じたことを文章にして表現するという、子供時代の私にとって、それは苦行だったのです。
でも、大人になった今だからこそ、きっとできるはず!
ということで、素直に感じたことを皆さんと共有したいと思います!
「厚利少売」という考え方
現在、私が読んでいるのは『厚利少売』という本です。
この「厚利少売」とは、一般的によく知られている「薄利多売」の対となる考え方です。
つまり、少ない販売数でも厚い利益を得るという経営方針を指すのです。
たとえば、ハイブランドのバッグや時計。数は多く売れなくても、1点あたりの利益が大きいですよね。
これも「厚利少売」の一例と言えるでしょう。
なぜ今、この本を手に取ったのか
この本との出会、それは知人からのオススメがきっかけなんですが、実はお坊さんが経営の本を読むといことに少し抵抗があったんですよね。
だって、なんだかお金に執着して、教えに反しているみたいじゃないですか!
でも、これからのお寺の運営を考えたとき、従来の考え方だけでは立ち行かないのではないか、という危機感もあり、読むことにしたんです。
私のような、田舎の小さなお寺を守るものにとって、人口減少や高齢化は切実な問題です。
だからこそ、これからの時代を生き抜くためには「厚利少売」の考え方をしっかりと理解し、実践していく必要があるのではないかと考えています。
お寺経営への気づき
本書で特に印象に残っているのは、ブランディングの重要性です。
お寺の持つ独自の強みをしっかりと確立する。これは簡単なようで、実は最も難しい部分かもしれません。
たとえば、うちのお寺の場合、こんなことを考えています。
不便で人の行き来が少ない静かな田舎にあることは、一見するとデメリットに思えます。でも、その静けさこそが、都会の喧騒から離れて心を落ち着かせたい方々にとっての価値になるかもしれない。
また、像小規模なお寺だからこそ、一人一人のご縁を大切にした、きめ細やかな対応ができます。「このお寺にお願いしてよかった」「今後もこのお寺を応援したい」と思っていただけるような関係性を築いていく。
さらには、我が寺に眠る歴史的偉人「二宮尊徳」さん。
それが、これからの時代には不可欠なのだと感じています。
これからの寺院運営に向けて
もちろん、伝統的なやり方は大切です。先代から受け継いできた作法や教えには、深い意味があります。
しかし、「今までこうやってきたから」という理由だけでは、これからの時代には通用しないでしょう。
たとえば、お寺として提供する価値は、法要や儀式だけではありません。日々の法話や住職の立ち居振る舞い、参拝者との何気ない会話、境内の手入れの行き届き具合など、すべてが「お寺の価値」として受け取られます。
私が住職として代替わりする際には、このような細部にまで気を配りながら、小さなお寺だからこそできる独自のやり方を確立していきたいと考えています。
そのためのヒントが、この本には詰まっているのです。
読者の皆さんへのメッセージ
この本は、実はビジネスパーソンの方々にもおすすめです。
とくにサラリーマンの方々。組織の中で自分らしく生きていくためのヒントが、たくさん詰まっています。
たとえば、自分の強みを見つけ、それを活かす方法。大勢の中の一人ではなく、かけがえのない存在として認められるために必要なこと。そんなことが、わかりやすく書かれています。
おわりに
まだ読み終えていない部分もありますが、この本との出会いは、お寺の未来を考えるうえで、大きなターニングポイントになりそうです。
これからも「厚利少売」の考え方を深く学びながら、お寺のあり方を考えていきたいと思います。
皆さんも、ぜひ手に取ってみてください。きっと、新しい視点が見つかるはずです。
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