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人生を豊かにする中国古典の名言46

【今日の名言】

春を留むれども春往まらず、春帰りて人寂寞たり
(読み:ハルをトドむれどもハルトドまらず、ハルカエりてヒトセキバクたり)

白居易「落花」

春をとどめようとしても春はとどまってくれず、春が過ぎ去ってしまうと人は寂しさに心が痛むのだ、という漢詩。

春が終わってから梅雨が来るまでの間の、どこか寂しい感じをよく表している詩です。

季節の移り変わりには時の流れを強く感じるからでしょうか。


この記事が投稿される時点では、ちょうど秋が終わり、これから冬がやってくるところです。

気づけば、春が終わり、夏が終わり、秋も過ぎ去ってしまいました。

近年も盛り上がりを見せているハロウィーンも終わり、残すところ、今年のイベントもあとわずか。

あとはクリスマスと年末年始ですかね。

カレンダーを見ると師走が迫っていることを実感し、「2023年も終わってしまうのか…」とちょっと寂しい気持ちになりました。

季節が終わるときにも寂しさを感じますが、一年が終わりに近づくときにもある種の寂しさを感じます。

それは人生における一年が過ぎ去ってしまったことへの感傷なのか、今年一年を振り返っての哀愁なのかは分かりませんが、少なくとも、子供のときには感じていなかったものです。

子供の頃は、むしろ、次に来る季節を楽しみにさえしていました。

春が終わると夏休みを思ってワクワクし、

夏が終わると秋の実りを楽しみにし、

秋が終わると冬休みを待ち遠しく思い、

冬が終わると春の進級にドキドキする。

そんな前向きな感情が多かったように思います。

ですが、大人になり歳を重ねるにつれて、時間の流れにワクワクしなくなった自分がいます。

大人になってからは時間の流れが早過ぎて、「もう終わってしまったんだ…」と寂しさを感じるようになりました。

荘子の言う通り、まさに一瞬です。

どうして寂しさを感じるようになってしまったのでしょう。

子供の頃には新鮮に感じていたことも、今では単なる毎年の繰り返しとなってしまったからでしょうか。

それとも、常に仕事に追われ、四半期ごとの業績やノルマを追いかけるようになったからでしょうか。

いずれにせよ、季節の移り変わりに寂しさを感じるようになったのは、大人になった証と言えるのかもしれません。

ですが、それならせめて、一つ一つの季節を存分に味わいたいと思います。

春には見事な桜を鑑賞し、

夏には緑豊かな自然に包まれ、

秋には色彩豊かな紅葉を味わい、

冬には澄んだ空気や雪を楽しむ。

そんな生活が理想です。

仕事に追われて過ごすのではなく、四季折々の自然やイベントを目一杯楽しむ。

そんな心豊かな生き方をしたいな、と思った今日この頃でした。


今回の名言は以下の記事でも取り上げています。

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凪平コウ@古典・歴史愛好家
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