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和歌・野分吹く

「荻(はぎ)の葉にかはりし風の秋のこゑ
 やがて野分(のわき)の露くだくなり」
 玉葉和歌集・藤原定家


じょじょに秋めいてきて、
風の音も変わってきた。

秋の風がさやさやと涼しげに吹き、
可憐な萩の花を揺らす。


そのうちに
野分が強く吹きつけて、
萩の上に置かれた
宝石のような露をくだくことだ。


どうか野分よ、
せっかく咲いた萩の花を
散らさないでおくれ…。


*

まだ暑い日もありますが、
もう萩の花が咲いていますね。


萩の花は万葉時代から
人びとに愛されてきました。

秋の七草の一つでもあります。


野分とは、台風のことです。
ちょうど台風が上陸していますが、
みなさん十分にお気をつけ下さいね。


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