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自律神経系のはたらきについて

わたしたち人間が生きていく上でとても大切な働きをしているものがあります。
それは自律神経系。
自律神経系とは大きく2つに分けられます。交感神経系と副交感神経系です。この2つのバランスが保たれることによって身体活動に異常を起こすことなく、日々の生活を送ることが出来ています。



自律神経系とは

身体のほとんどの器官は交感神経と副交感神経の二重支配を受けており、それぞれの役目としては相反する作用になります。
交感神経系の活動と副交感神経系の活動とのバランス(自律神経系緊張度)は脳の視床下部というところでコントロールされています。
コントロールというのは無意識下で行われるので、何も意識せずとも体内で興奮と抑制が繰り返されているということです。

交感神経緊張度が高まると、逆に副交感神経を抑制し、その逆のパターンも自動(無意識)で行われます。

この2つの相反する神経系の働きはそれぞれ増加と抑制の働きで拮抗し合っているわけです。

では、続いてそれぞれの働きについて詳しくお話します。


交感神経系

身体的、または心理的ストレスに対して交感神経系が優位になります。

身体的ストレスとは、物理的にストレスが掛かるようなこと。
例えば、激しい運動。身体は激しい運動をするために筋肉を動かす必要があります。その際に、酸素や栄養、エネルギーが必要となりますので、そうなると血液が必要となるわけです。そこで全身に血液を送るために心拍活動レベルが上昇します(心拍数の増加)。その際に交感神経活動を増加させて、副交感神経活動が抑制されてバランスを取ります。

心理的ストレスとは、別の言い方をすると精神的ストレスとも言えます。
例えば、恐怖、不安、怒りなど。これらも交感神経活動を増加させて、交感神経活動が抑制されてバランスを取ります。
運動や緊急的なこと、興奮、困惑などの身体の変化は交感神経の活性化と副腎髄質からのホルモン分泌の増加を伴います。

・瞳孔の拡張
・心拍数・心収縮力と血圧の増加
・気道の拡張による呼吸抵抗の減少
・腎臓や消化器などの血管収縮による血流減少に伴う、運動中には重要ではない消化器官の機能の活動低下(尿生産や消化活動)
・肝臓に貯蔵しているグリコーゲンを分解して、グルコース(ブドウ糖)を生産
・肝臓によるグルコース(ブドウ糖)の生産・放出により血中グルコース濃度を上昇させる
・脂肪細胞はトリグリセリド(※1)を分解して〈脂肪酸〉と〈グリセリン〉にを生産 ⇒ 活動する際のエネルギー源として使われる
(※1) 3つ(3分子)のグリセロール(脂肪酸)が連なって存在していること。
・唾液や胃液などの消化液の分泌の減少または停止

etc…

交感神経系が優位になると、アドレナリンが放出されます。
アドレナリンは腎臓の上に存在する副腎髄質から分泌されますが、血液脳関門というところを通ることが出来ないため、精神的ストレスには関与しないと言われています。

一方、ノルアドレナリンは脳内で神経伝達物質として分泌されるため、恐怖や怒り、不安などの精神的ストレスに関与します。

また、交感神経活性化が起こると、副交感神経活性化の効果よりも長時間持続すると言われており、つまりは体内へより長時間影響をもたらしてしまうと言うことです。なので、肉体的、精神的(感情的)ストレスを受けると感じたないとしても、体内で長時間ダメージを受けているということになります。
特に、身体にとってのストレスを持続的に、または日常的に受けているとそのダメージもより長時間体内に残ってしまうということです。


副交感神経系

交感神経活動の機能とは対照的に〈休息〉と〈消化〉の反応が起こります。
副交感神経活動の増加は、休息・回復期においてエネルギー消費を抑制し、エネルギーの貯蔵を促します。

休息・回復期とは、運動などの交感神経活動と交感神経活動との間の時期のこと。
副交感神経活動が交感神経活動よりも優位になりことで、内臓の活動が優位になったり、唾液や胃液などの消化液の分泌、排尿・排便が促されてエネルギーを供給する食物を消化し吸収を促していきます。

また、同時に肉体運動に関連した身体機能を抑制させます。

副交感神経の重要な役割として、以下が挙げられます。

①心拍の減少
②気管支の収縮
③内分泌ホルモン(線)、心臓(心筋)、内臓(平滑筋)の反応促進


シンプルに言うと、交感神経活動とは逆の働きが行われます
交感神経活動において優位になってしまったことを元の落ち着いている身体の状態に戻してあげるのが副交感神経の役割だと捉えてもらうと分かりやすいかと思います。


異常が起こる

ただ、身体に何かしらの異常や病変が起こるということは、この自律神経系の不具合が起こっている可能性もあります。
つまり、どこかでアンバランスが起こっているということなので、正常な状態ではないということ。

過多もしく過少のどちらかしかありません

そんな方はまず身体を癒すことから始めましょう。方法は様々あります。


身体のケア方法

温泉やサウナ・水風呂に入る、瞑想、マインドフルネス、アロマを炊く、自然の中に身を置くなどのセルフケア。

まずは身体を整えるということが大事で、自分に合ったリラックス方法を見つけること、ストレスを出来るだけ溜めない、受けない環境をつくるということが大切です。自分にとってのストレスケアをいくつか持っておくこともいいでしょう。

出来れば、何も症状が無くても、定期的にリラクゼーション、アロマ、オイルリンパ、整体、カイロプラクティックなどの自分の身体に合った、身体に直接アプローチを行う施術を受けることはおすすめです。

自分では気づかなかったことも気づけたり、自分の身体に対して気に掛けるようにしていくと、感度が増してきて、早い段階からちょっとした異常や変化を感じれるようになってきます。つまり、不調を未然に防ぐことも可能になるということです。プラスαで適度な運動や質の良い食生活なども必要にはなってきます。


まとめ

自律神経系のお話でした。
無意識に調整をしてくれている人間が持っている素晴らしい機能です。
普通に生きていれば分からないこと、もっというと分からなくていいことなのですが、ちょっとでも気に掛けることで、より生活がしやすくなったり、生活の質の向上や動きやすさも出てくるはずです。
良くも悪くもあなたにとってはあなたの身体が普通だと認識しています。そして、生まれてから死ぬまで1mmたりとも離れることのない身体です。
何か気づいたり、考える、行動するキッカケになれば幸いです。



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