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#30 僅かな差が大きな差

「不登校になる子育てをしてきたのです。」

私は息子が不登校になったときから、ずっとこの言葉の意味を考えてきました。

最初、この言葉を聞いたとき、私は自分の子育てを責めました。

「私の子育て、何がダメだったんだろう…」 

いろいろ調べてみると、愛着障害とか家庭に問題があるとか親を責める言葉がたくさん並んでいました。

他の家庭と比べて、そんなに私は酷い子育てをしてた?

ママ友とランチをしても、子どもへの言葉がけとかビックリするほど酷いのに、その家のお子さんは元気に登校しているし、何を持って「順当」って言葉を使うのか分からないけど、「順当」に育っていないように見える子どもだって元気に登校してる。

だけど、こんな風に考えるのって意味がないんですよね…。

他人の子育てと自分の子育てを比べて悲観する必要なんてない。

私たち親は子どもに対して責任があるけど誰からも責められる必要なんてない。
もちろん、自分自身からも。

ここで大切なことは、悲劇のヒロインになるのではなくて、原因側に自分を置くことです。

自分のことを責めることはやめて、
「私には子どものためにできることがたくさんある」
と覚悟を決めて勇気を出して一歩を踏み出すこと。

自分を責めなくていい。
同じように子どものことも責めてしまうから。

最近、ほんのちょっとの差が大きな差に繋がるんだなって思うようなことがたくさんありました。

「1㎜でも前に進めるように」

って毎日息子と向き合ってきたのですが、今はすごーく家族仲がよくて幸せな毎日を過ごしています。

私はなかやまきんに君のYouTubeが大好きなのですが、なかやまきんに君はトレーニングをするときにトレーニングマシンを1㎜単位で手の角度などを変えて筋トレしているらしいんです。

どの筋肉を鍛えているのか、しっかり頭と筋肉を繋げるように意識して筋トレをしているとのこと。

それで、あの美しい肉体をつくりあげているんですね。

「1㎜の差」

子育てもこの違いなんじゃないかな…。

ほんの僅かな差が取り返しのつかないほどの大きな差を生んだ。
子どもが問題を抱えているときの対処方法が僅かに違っていた。

これが積み重なって、子どもに問題を乗り越える力を付けてあげられる子育てができていなかった。

ほんの僅かな違いが負の連鎖を生んだのではないかな。

同じように、僅かな差で子どもに力を付けてあげられる子育てができるようになるし、良い連鎖を生み出すこともできる。

正しいフォームで筋トレをすればしっかり効果があるように、正しい子育てのやり方を何度も練習し身につける必要がある。

子育てって車の免許みたいに免許があるわけではないし、パーソナルトレーナーがいるわけでもない。

手探りの子育てでは、間違ったやり方でマッチョな肉体を手に入れることが難しいのと同じくらい、難しいのではないでしょうか。

なかやまきんに君って、痩せ型で筋肉をつけるのが大変みたいです。

でも、簡単に筋肉がつくタイプの人もいる。
筋肉がつきやすい部位も人によって違うらしいです。

子育ても一緒。

親も子も生まれ持った資質や性質が大きいと思う。

だけど、日々1㎜単位で修正しながら筋肉をつけていくのと同じように工夫改善をして努力をしていけば、親子の信頼関係だって強固なものに築けるし、力を付けてあげられる子育てだってできるようになる。

そして、子育てを楽しみながら自分の心までマッチョになれる。

親の愛情が不足してたわけじゃない。
今も昔も十分子どもを愛してた。

ただ、1㎜の差が大きな差に繋がった。

ずっと答えをいろいろ探してきた中で、これが私の一番しっくりきた考え方です。

私は不登校になる子育てをしてきた。

だけど、胸を張って言える。
私は息子が生まれてから今まで愛情たっぷり全力で子育てをしてきた。

そして今は、不登校になったこともチャンスに変えて、エネルギーにかえることだってできる。

不登校になるような子は、生まれた時に持たされたコップが大きいのだと思う。

自分の人生を生きて、人々を導いていく使命がある子たちなのではないかな。

今はそのための準備期間。

親は目の前の子どもにだけ自信の水を入れているのではなく、子どもが周りの人たちに自信の水を分けてあげられるように自信の水を入れてあげる必要があるんだと思う。

「不登校になる子育てをしてきた」

これを私は、
「未来のヒーローを育てるために今まで最善を尽くしてきましたね。」
と解釈しています。

私は世界を救う使命を持った子どもを生み、ヒーローとしての持たされたコップの大きさに圧倒されることなく、どんな問題にも立ち向かえる力をつける必要がある子を育てている。

ヒーローになるためには、1㎜単位の違いを大切に、未来に向けて入念な準備と力を付けていく必要があるのだと思っています。

息子はヒーローであり救世主。

そんな風にイメージすると、息子の未来がワクワクするし、責任を持ってしっかり大切に子育てをしようって思えます。

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