#14 天命
『家族を笑顔にして世界一幸せに導くこと』
という天命を私は受け入れた。
「天命」を受け取るまでハンマーで頭を殴られ続けるみたいに、大きな試練が起き続けるみたい。
頭の中に浮かんできた“息子と夫の笑顔の写真“が私を支える心の柱となり、原動力になりました。
あの笑顔を必ず取り戻すんだ。
そのためなら何だってできる。
息子が不登校になってから、悲劇のヒロインには絶対にならないって思って毎日頑張っていたけど、まだまだ悲劇のヒロインでいたんだなって気付けました。
私は世界で一番幸せなお母さんになって、家族を世界で一番幸せにしてみせる!
それから、家族を世界で一番幸せに導く、世界で一番幸せなお母さんの笑顔ってどんな笑顔なんだろう?って考えるようになりました。
お母さんは、暗闇を照らす存在。
息子を正しい方向へ光を照らして導いてあげる存在。
そんな風に考えてみると、光を照らす位置が重要なんだろうなと思いました。
息子が不安にならないように、明るい光の中を安心して進んでいけるように、光を照らしてあげられるお母さんになりたいな。
あまりに高すぎても光が届かないし、低すぎても光を照らせないから絶妙なバランスが大切なんだろうな。
息子を照らす光は笑顔。
お母さんの笑顔が消えたら、息子はどこに向かったらいいのかわからずに迷子になっちゃう。
お母さんが不安になると、子どもは何倍も不安になる。
お母さんが楽しかったら、子どもは何倍も楽しくなるのかな?
そんなことを考えている頃、
「人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく」
このお釈迦様の言葉を教えてもらいました。
孤独に耐える大切な教えみたいだけど、何だか寂しい教えで嫌だな…って初めて聞いたときは思いました。
そこで、いろいろネットで検索してみると、
「人はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく。だけど、お釈迦様はあなたが生まれてから死ぬまで、いつもあなたを見守ってくださいます。光を照らしてくださいます。」
って書いてある記事を偶然見つけました。
その時、「あー、よかった!それなら大丈夫だ。」ってすごく安心したんです。
その時に感じた安心感は、母の温もりでした。
赤ちゃんの頃に母に抱きしめられてすごく安心していた感覚を感じました。
ああ、そうか。
私がこの安心感を息子に伝えてあげられたらいいんだな。
息子が生まれてから死ぬまで、私が息子を見守り、光を照らしてあげられるように。
どんなことがあっても大丈夫だよ。
お母さんがあなたに光を照らしているからね。
そして、お母さんがどんな問題も乗り越えられる力を付けてあげるから、もう大丈夫だよ。
お母さんの笑顔が光なら、最高の笑顔で息子を照らしてあげたいなと思い、それからは自信を持って心から笑えるようになりました。
息子が別室登校を始めて、しばらく経ったとき、こんな風に言いました。
「お母さんはバカみたいにいつもヘラヘラ笑ってて、俺のこと愛してないんだろう!不登校のあの2人のお母さんはいつも泣いてるし、心配したり怒ったりしてるのに、俺のこと心配じゃないのかよ!」って。
お母さん、あなたのこと心配なんてしてないよ?
確かに、不登校になった時はビックリして悲しかったけど…。
歩いてたら石に躓いて転んだみたいだったよ。
でも、躓いた石がめちゃめちゃ高価なダイヤモンドだって気付いたんだよ。
躓けるくらい大きな価値あるダイヤモンドを手に入れたの。
あなたは宝くじの1等が当たったら悲しくて泣くと思う?
それと比べものにならないくらい価値があるんだよ。
お母さん、笑いが止まらないほど嬉しいよ。
あなたは不登校になる力がある。
そして、再登校する力もある。
不登校になる子は生まれてきたときのコップが人よりも大きいんだよ。
普通の人が持っていない能力を持っているの。
当たり前に学校に通えている子もいるけど、あなたはそうじゃないよね。
あなたは他の子よりも敏感に周りの状況を察する能力があるんだよ。
人の感情を読み取る力も長けている。
他にもたくさんの素晴らしい力があるよ。
それってすごいと思わない?
他の人が持っていない能力があるなんてヒーローの素質があるよ。
ヒーローはヒーローになる前に必ず試練があるじゃん。
あなたもスパイダーマンやアイアンマンみたいに、人様のお役に立てるかどうか試練を与えられて試されているんだよ。
不登校から再登校できたんだから、大きな問題を乗り越える力があるよ。
不登校から再登校できるってすごいことだよ、なかなかできることじゃない。
あなたは生まれながらのヒーローだよ!
神様から与えられた試練も1つ突破できたもの。
あなたはヒーローだから、あなたの持っている力は、自分のためだけに使うんじゃなくて、みんなのために使うんだよ。
あなたが将来、どれだけの価値をこの世の中に生み出すのか考えるだけでワクワクするよ。
全然、悲しむ必要なんてないじゃん。
こんなことなら、不登校になったときお赤飯を炊いてパーティーをすればよかった!
こんな話を息子にすると、「不登校になってお赤飯を炊く親なんていないよ」って笑いました。
それから、「あいつらのお母さんも、泣いたり怒ったりしてないで笑えばいいのにね。お母さんに泣かれたり怒られたりしていつも辛そうなんだ」って教えてくれました。
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