乳がん経験者向けダイエットに向いてるタンパク質一覧(写真と人気レシピ付き)
こんにちは。乳がん専門トレーナーの奥松です。乳がん経験者向けのダイエットを成功させるためには、摂取カロリーを減らすことが重要ですが、とにかくカロリーを減らそうとすると、野菜中心になりすぎてタンパク質が不足し、筋肉も失われ不健康なダイエットになります(1~2)。
低すぎる筋肉量は乳がんの予後に悪影響を与えることも報告されています(3)。
ポイントは、全体的なカロリーを減らしつつ、タンパク質や炭水化物などをバランス良くとることです。しかし、このバランスが難しく、どれを選ぶべきかお悩みの方も多いと思います。そこで今回は、タンパク質が豊富で、カロリーの低いダイエット向きの食材をいくつかご紹介します。
実は、肉や魚にはダイエットにおすすめのカテゴリーがあり、A〜Cで表されます。Aに近づくほど、高タンパク低脂質でカロリーも抑えやすく、ダイエット向きです。ダイエットを成功させるためには、A食材の頻度を増やすことがポイントです。
※A〜Cのカテゴリーは私が独自に決めたものではなく、女子栄養大学出版の食品ガイドブックに掲載されているものを抜粋してます(2)。以下の抜粋写真はどれも80カロリー分の重量です。
A食材一覧(クックパッドの人気レシピも掲載)
(A)マグロ・カツオの赤身
※生魚が苦手な場合は加熱して、マグロやカツオを違うレシピで召し上がっていただくのがおすすめです。
(A)マダラ・スケトウダラ
※A食材は脂質がとても少ないため、良い意味で調味料の選択肢が増えます。バターやオリーブオイルを使っても、全体的なカロリーを抑えやすいです✨
(A)エビ(クルマエビ・甘エビ・養殖エビ)
エビは価格が高いのが難点ですが、ダイエットと相性が良いです。
(A)イカ・タコ
※イカの輪切り3切れだとタンパク質は不足しやすいです。一般的にイメージされる量よりも、しっかりと食べる必要があります✨
(A)貝類(ホタテ・サザエ・アサリ・アワビなど)
↑つくれぽ1,300件越えの人気レシピです。ホタテも脂質が少ないため、バターを使ったとしても、カロリーや飽和脂肪酸を抑えやすいです✨
(A)鶏むね肉
↑つくれぽ5000超えの超人気レシピです。
(A)ささみ
↑ささみ1本でタンパク質9gですので、イカと同様、割としっかりと食べることをオススメしてます。女性の場合でも1食で、ささみ1本(30g程度、タンパク質9g)はとっていただきたいです。
(A)砂肝や軟骨
↑つくれぽ2000件超えの人気レシピです✨
(A)馬肉
↑馬肉レシピ部門でクックパッド1位を獲得したレシピ。
A食材の注意点
A食材を選ぶことに加えて、どれくらい食べるかも重要です。小鉢1つ分くらいだと、結果的にタンパク質が不足し、お腹が空いた分を白米・パン・麺・お菓子などで補いがちですので、今回の食品ガイドブックに掲載されてる写真くらいの量をとることがポイントになります。
こんなに食べたら太るのでは?と思われる方もいると思いますが、A食材はそもそものカロリーが低く、ダイエットを成功させるためには、しっかりと食べていただきたい食材です。
B食材一覧
※A食材よりはタンパク質の量は少ないですが、B食材もダイエット向きの食材です✨
(B)ししゃも・アジの開き
↑フライパンでふっくら仕上がります✨
(B)シロサケ
↑鮭とじゃがいもの組み合わせの場合は、白米・パンは控えた方がオススメです。
(B)かまぼこ・かにかま
↑つくれぽ2,000件越えの人気レシピ✨
C食材一覧
※残念ながらC食材を使った料理は、脂質やカロリーが上がりやすく、ダイエットは難しいです。C食材でもダイエットを成功させることは可能ですが、調味料で油をかなり減らすなど、調理法に制限が出てきます。
(C)さんま
↑念のため、C食材をつかった人気レシピも掲載します。
(C)豚・牛のばら肉
↑つくレポ2,800件越えの人気メニューです。
(C)豚・牛のサーロイン、かた肉、ロース肉(ステーキ)
↑殿堂入りレシピです✨
(C)豚・牛・鶏のひき肉
↑意外と鶏ひき肉もカロリーが高いため、ダイエットの際はひき肉の量はやや控えめがオススメです。
(C)皮付きの鶏もも肉・皮付きの手羽先や手羽元
↑鳥もも肉は皮付きだとC食材ですが、皮を外すとAに近いB食材になります。
(C)ソーセージ・ベーコン
↑ソーセージは調理がしやすくとても便利なのですが、ダイエットの視点からするとC食材になります。
B寄りのC食材
定義上はC食材ですが、B食材に近い食品一覧(上記のC食材よりは、こちらのC食材の方がおすすめです)
(B寄りのC)さば
↑サバをC食材として紹介するか迷いました。サバは健康に良いとされる脂質が豊富ですが、食べる量と調味料に注意が必要です。ダイエットの際にサバを選ぶときは、調味料の油を極力減らしつつ、食べ過ぎに注意しましょう。
(B寄りのC)ロースハム・生ハム
↑つくれぽ2,000件超えの人気レシピ✨
(B寄りのC)マトン
(B寄りのC)サーモン・キンメダイ・イワシ缶
↑サーモンはC食材で脂質が多いため、脂質を減らしやすいい丼ものやお刺身での調理がオススメです。
(B寄りのC)魚肉ソーセージ・ちくわ・はんぺんなど
↑つくれぽ約5,000件の人気レシピ✨
番外編
※卵や豆はA~Cのカテゴリー分けが無いのですが、おおよそB~C食材に該当します。写真くらいの量(または写真の2倍くらいの量)なら、ダイエットしつつ、適度にタンパク質も摂取できますので、ぜひご活用ください。
豆腐
豆腐は意外と脂質(カロリー)も含まれますので、豆腐1丁食べた時は追加の肉や魚は控えめにしましょう。
大豆
↑つくれぽ900件超の人気レシピです。
納豆
↑つくれぽ7,000越えの超人気メニューです。普通納豆とひきわり納豆で、ダイエットには大差ありませんので、お好きな方を召し上がってください。
豆乳
↑つくれぽ500越えのレシピ✨
いかがでしたか?栄養には色々な考え方がありますので、参考程度にとらえていただけると幸いです。普段、私はA食材の頻度を増やすようにとアドバイスしています。A食材は脂質が少なく、調味料の自由度が増えます。A食材を決めてクックパッドでお好きな調理法を試していただくのもおすすめです✨
筆者紹介
奥松功基(スポーツ医学博士)
2021年に筑波大でスポーツ医学の博士号を取得。専門は乳がん経験者向けの運動と食事。聖路加国際病院と共同研究を重ね、学会や学術雑誌でも発表多数。現在は築地にある乳腺クリニック マンマリアツキジ専属のパーソナルトレーナーとして活動中。
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参考文献
(2)日本人の食事摂取基準2020年度版, 厚生労働省, 2020.
(4)食品80キロカロリーガイドブック, 女子栄養大学出版, 2016.
補足
A食材をとりすぎた結果、脂質が不足する可能性もありますが、今まで私が見てきた乳がん経験者のお食事内容を加味すると、深刻な脂質不足が疑われるケースは無かったです。主菜、スイーツ、調味料などから十分な脂質はとれてるという前提で、こちらの記事を作成しています。また、こちらの記事は乳がんと診断されていない方にも、おすすめの内容です。