おはよう、愛する貴方との時間がまた訪れたことへの感謝の言葉。 沢山の消えゆく命の蝋燭の中、まだ貴方の炎が静かに揺れてる今日への祝福。 一歩、一歩。歩みを進める貴方にどうか光が当たりますように。 強がりな貴方が、どうか弱い所を見せられる人に出会えますように。 あわよくば、それが私でありますように。 互いの喜びを一緒に笑い、 互いの言葉を一緒に噛み締めて、 互いの涙を一緒に乗り越えて、 貴方のために、私は今日も呼吸をする。 貴方のそばで、私は今日も呼吸をする。 貴方の苦
誰にも理解などされなくていいと、胸を張りながらも、その胸に突きつけられるナイフに、怯える体の震えは止められない。 怖い。馬鹿にされることが。 必死に生きてきた私の心が、言葉が、踏み躙られることが。 結局のところ、心の奥にある嫌われたくないという傲慢な感情は、離れることを知らない。 浅はかかもしれない、ありきたりかもしれない。 周りの人から見たら、ありふれた、ただの言葉なのかもしれない。 私にとっては、唯一、私が培ってきたものの集合体が、此処だった。 気付いてくだ
足元に、無数の星が広がっている。 ホームの、少し先。 目が眩む光の、その先に。 ぐらんと頭を支配する、無。 思考は欠片すら、意味を成さない。 そこに意味を飾ることさえ、今この瞬間では、只のこじつけにしかならない。 耳に宛てがった無限の創造と、呼吸を忘れさせるような、夜。 今はもう、ひたすらに綺麗で、美しくて、美しくて、嗚呼、ああ。 溜め息が、溶ける。 とろ、と闇に堕ちていって、それが私の首に巻き付いて、そのまま下へと、導く。 赦される。赦された。 そんな
私が私でなければ、どれだけよかったことでしょう。 私が私である事が、どれだけ幸せなことでしょう。 いつか、どうか、あなたに届きますように。 まだ、大人になりきれない貴方には、心が苦しい話になるかもしれません。 それでも、自分の中での苦しみをずっと抱えてるあなたへ。 そして、私へ。 私だけは、貴方を許しましょう。 だから、貴方も貴方を許してあげて。 人の愛し方も、愛され方も知らない貴方は、きっといつか、それを知った時に沢山押し込めて来たものに惑わされることでしょ
ずっと伝えたかったことがある。 直接は伝えられないけれど、何時か貴方に届きますように。 一時でも、私と人生を共にしてくれた人達へ。 肩書きを受け入れて、私のそばに居てくれた人達へ。 今は何処かで、別の道を歩んでいるのでしょう。 傷付けられた事もありました。 傷付けてしまった事もありました。 今でも、後悔ばかりが積もっています。 ただ、同時に。 あの一瞬の幸せへの感謝と、それを教えてくれた貴方達への愛を、私は忘れたくない。 恨んでいます。 でも、愛していま
ここ最近、自分の今迄、これからについて考えている。 これから、をずっと諦めてきた私にとって、努力しなきゃいけない場所を作るということは、なにかの節目になるのかなと感じている。 きっと凄く苦労するだろうし、今の覚悟のままじゃ何処かで挫折する。 だからこそ、1つケジメを付けなければいけないのかなと思う。 自分の年齢や性別で傷付いてきた。 ただ、その分それで甘やかされてきたと思う。 ずっと憧れていた人と、ずっと憎かった人と久々に、ちゃんと話す機会があって、殴られたような
左を彩る青。 孤独と絶望の色。受容性。 受け入れるしかなかった、どうしようもない今迄。 蝕まれた身体も心も、絶望もなにもかもが私のモノ。 誰にも理解させない、解かせない、私の為に生まれた絶望。 何年も前に死んだ心。 その残骸を掻き集めて左の瞳に押し込めた。 右を彩る黄色。 強い個性と自我、そして危険性。 私を纏う底抜けの明るさは、いつの間にか自分の心を守るための虚像と成り果てた。 ただそれすらも、ひたすらに私という存在で、ただ1人にも殺させない、生かされな
私の心には、二つの人格が住んでいて。 その二人に夫々、「躁」と「鬱」という名前をつけた。 二人が明確に共存出来なくなったのは家出をした頃からだったと思う。 躁はいつも私の心を傷付けた。 大事にしていたものを壊して、暴れて、全部がなくなった頃にどこかへ消えていってしまう。 鬱はいつも私の体を傷付けた。 欲を否定して、生存本能を拒否して、身体を中からも外からも壊して、私を殺そうとする。 距離を置く反面、依存したがる。 幸せになりたい反面、不幸せでいたい。 大事な
自分が弱いことを、それでもそれを1人で誤魔化せてしまう強さを誰よりも理解していて、理解しているくせにその弱さを曝け出す強さはなかった。 幸せにしなよって言われてもさ。 幸せになりたいのは僕の方だよって、声に出来なかった。 泣けることってさ、凄いことなんだよ。 心のどこかで君のか弱さを、純粋さを、素直さを妬んでいた。 僕もそうなりたかった。 守らないといけないって気持ちのどこかで、守られたかった。ただ愛されたかった。 でもきっと僕は強かで、器用に見えてしまうから、
夜の色も深くなり、手元すら覚束無い暗闇の中。 自分のベッドの上で血の流れる腕と片手に握られた刃物の感覚を確かめながら、天井を見つめる。 何が嫌だとか、そんな話ではない。 僕は、僕らは、人間は、存在するべきではなかった。 浅はかな言動、薄っぺらい道徳。 全てがただひたすらにくだらなかった。 只の電気信号に感情という名前をつけて。 自分達は自分の思考の元生きているという傲慢な自負。 所詮我々はただの動物なのに。 干渉、鑑賞、感傷、感情、全てにウンザリしていた。
精神科の、受付の女の人の優しく寄り添ってくれる声が、頭の中に引っ掻き傷のように残っている。 絶望だった。 諦めや、虚無に近い、ただの絶望。 なんかもう無理だなって思った。 親にとって1番優先するべきものは私ではない。 私はただ、大人の振りをした不必要な子供だった。 彼と付き合っていくことに申し訳なさしかない。 これから一生、こんな私と付き合い続けてもらうのだろうか。 私さ、ずっと死にたいんだ。 貴方と一緒に生きていきたいと思えば思うほど、強く死にたい。 多
緩やかなエンジン音を聴きながら、後ろに流れる景色を眺め、沢山の想い出を頭の中に巡らせていた。 家族のこと、友達のこと、自分自身のこと。 自分の中にあるはずの其れは、何処か余所事の様で。 漠然と、私にはなにもないんだという感覚だけが、妙に生々しく残っている。 ____ 『あのさ、久々に家に戻ってやり残してきたこと全部終わらせて来ようと思う。でさ、全部終わったら……さ、』 静かに私の髪を撫でる彼女に向けて、ぽつりと呟いた。 私が発した言葉に、彼女は意表を突かれたかの
目の前には、服の乱れた君がいて。 君の酷く冷たい手が、するり、と慣れた手つきで僕のネクタイを解く。 『__本当にいいの?』 じっと目を見つめると、微かに瞳孔を揺らす。 君の全てを見通すような、全てを救ってくれるようなその瞳が、今は僕の胸を酷く締め付ける。 少し見つめあったと。 緩く口元を緩ませ、呟く。 「いいんだよ。今迄沢山我慢させてしまったから。」 特徴的な平行眉を少し困らせて、軽い口付けを僕の胸に落として、マーキングした。 「終わりくらい、一緒になろう。」
度を超えた愛が、私の首を絞める。 ただ、息苦しくて。 甘く鳴く声を聞きながら、酷く苛苛とした。 彼の身体を蝕む歴代の恋人達の酷く歪んだ香りが、思考回路を崩壊させる。 苦しい、苦しい。 どうせ私の知らない誰かとどこかで重ねてるんでしょう。ねえ、そうなんでしょう。 鳴いてないで応えてよ。 彼の唯一じゃない事が、只管悔やまれる。 君のその言葉は、態度は、行動は、一体何処の誰に教えられたものなの? 私以外の誰かで構成された君が酷く愛らしくて憎らしい。 このまま首に
負の情報に心が犯されて、沢山の悪意に首を絞められる。 誰かを傷付ける言葉が無造作に体内に入り込んでくる。 息苦しい。溺れてしまう。 割れてしまったガラスは、もう二度と純粋な形には戻らないんだよ。 ねえ、今貴方が壊れてしまったその人に向ける言葉は、一体誰のための言葉なの? 壊れてしまったら、もう終わりなんだよ。 好きだとか、助けたいだとか、悲しいだとか。 それ全部貴方の気持ちでしょう。 自分の気持ちを吐露したいだけでしょう。 貴方のその期待が、憶測が、きっとあの
隣のクラスの蒼ちゃん。 蒼ちゃんはね、海に殺されたんだよ。 蝕まれて、犯されて、汚されて。 誰も知らないまま涙を乾かして。 そして静かに眠る事を選んだんだ。 蒼ちゃん、あおちゃん。 蒼ちゃんは、強くて優しくて、脆い子だった。 ガラス細工のような蒼ちゃんにとって、海は鋭くて、冷たかった。 僕と蒼ちゃんは、唯一無二だった。 普段は遠い存在だけど、二人になればたちまち恋人のようにお互いの愛を確かめあった。 性行為なんてはしたないものじゃなくて、もっと純粋で綺麗で、特別