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Efilismの独白。

夜の色も深くなり、手元すら覚束無い暗闇の中。

自分のベッドの上で血の流れる腕と片手に握られた刃物の感覚を確かめながら、天井を見つめる。

何が嫌だとか、そんな話ではない。

僕は、僕らは、人間は、存在するべきではなかった。


浅はかな言動、薄っぺらい道徳。

全てがただひたすらにくだらなかった。

只の電気信号に感情という名前をつけて。

自分達は自分の思考の元生きているという傲慢な自負。

所詮我々はただの動物なのに。

干渉、鑑賞、感傷、感情、全てにウンザリしていた。

僕を見捨てた親にも、虐げたクラスメイトにも、軽率に見捨てるお前らにも。

何も理解できない癖に僕に踏み込んでこないで。

僕の世界を侵害しないで。

どうせ僕より馬鹿なのだから。

愛がなんだとか、そんな不確かなものを求めて何になるの?

それはいざ僕が壊れた時に、微塵も役に立たないでしょう。

役に立つのなら、僕の信じた愛は今どこに消えてしまったのだろうか。

刃物の代わりに握られていた筈の愛は、とうの昔に溶けて亡くなったようで。

そんなもの信じても無駄だって気付くのは、きっと時間の問題だった。

君らの見えた気でいるその視界の中の僕は、あくまで僕が見せたい僕だって理解できていない。

ねえ、くだらないよ。全部。

君らのその生き方、一体なんの生産性があるの?

僕にも君らにもないんだよ。生まれてきた意味も、生きてきた意味も、死んでいく意味も。

だってほら、僕の人生に君らは勝手に意味を述べて、理由をつけるけど、僕はそんなこと微塵も考えていなければ、そこに理由なんて求めていない。

何時だってそうだ。

勝手に考察して、貼り付けて、賞賛して、衰退して、忘れ去っていく。

どうせ最期には忘れ去られていくのだから、最初から踏み込まないで欲しい。

ぼたぼたと腕を伝った血が、布団に滲んで体温を冷やす。

ひんやりとした感触、暖かい傷跡。

切った後の少しの気分の高揚だけが僕の存在を再確認させてくれる。

酔いも煙も、この傷さえもただの気休めにしかならないのは、頭の奥で理解している。

救いなんてないし、報われることなんてない。

君達は僕を理解する領域に達していないのだから。

その癖理解しようとするから傷付くし、行き着く果は孤独なのだ。

初めから諦めていれば、存在すらなければそんなことは感じなくて済むのに。

だから僕達は産まれるべきではなかったのだ。

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