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ヴァンスカ/東京都交響楽団の尻上がりなシベリウス
東京文化会館で、都響定期を聴いてきた。
シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 op.82
シベリウス:交響曲第6番 ニ短調 op.104
シベリウス:交響曲第7番 ハ長調 op.105
指揮:オスモ・ヴァンスカ
“蛇頭竜尾”なコンサートだった。つまり、尻上がりに出来がよかったということだ。
こういう類のコンサートはあまり経験したことがない。
だいたい竜頭蛇尾。久石譲のマラ5も第1楽章だけよくて……という感じだった。
今日のコンサート、5段階で採点するなら2→4→4の印象(採点とかするから「敬意がない」と言われるのだ😅)。
シベリウスの5番は「交響曲マイベスト10」に入るくらい大好きなので一番期待したが、いまいち😭
なんかオケの反応が悪いというか、初共演だし相性わるい⁉︎って思っちゃったね😅
後半聴いて思ったんだけど、前半はオケが温まってなかったのかな。
なんで休憩後にオケが急にしなやかになったのか不思議。ヴァンスカが楽屋でフィンランド・ジョークでも飛ばしたか?😁
5番はオケの動きが硬くて、後半の6番7番との差は歴然だった。
最後の6つの和音は一振りごとにジャン!って感じだったけど、ノットは休符の部分もひらひら振ってたんだよね(ノットが異色なんだろうね🤔)
東京文化会館大ホールはおそらく二期会の「フィガロの結婚」以来。
あのときも5階席だったが、手すりがないとこんなにノーストレスとは!(客によるストレスは別🫢)
以前はオペラシティ(タケミツメモリアル)っていいホールと思ってたけど、手すりで舞台が隠れるホールはクソだと最近感じるようになった😂
みなとみらいホールしかり、三鷹市芸術文化センター「風のホール」しかり……😭
5階でも音響がいいのはさすが老舗のホールだが、視覚的にはやはり物足りなさはある😞
6番は先ほども書いたように俄然オケの動きがしなやかになってきて、ヴァンスカの棒にピタッと合わせて俊敏に表現を変えていた。
とはいえ、7番も含めて「ホールでコンサートを聴いている」という現実感以上のものはなく……。
素晴らしいコンサートは聴き手をどこか別の時空へと連れていくものだ。
都響はN響同様、公務員色がするというか、“お仕事感”を感じさせることの多いオケだが、今回も完全燃焼感は乏しかった。
7番のラストは「薄くたなびきたる雲が……」というフレーズが浮かぶのだが、ヴァンスカはそうした抒情や甘さを断ち切るがごとく最後の和音を短く切って、両腕をさっと下ろし“気をつけ”のポーズをした。
余韻があるようで、ない。終曲直後の会場の雰囲気は微妙だったが(6番もそう)、ヴァンスカがウンウンと頷くのを待って大きな拍手が沸き起こった。
ヴァンスカは真っ先にトロンボーンの首席奏者を立たせていたが、先日マーラーの3番を吹いた日本フィルの首席奏者に比べたらはるかに頼りないというか、迫力不足の印象だった。
ヴァンスカを聴くのは初めてではない。読響とのベートーヴェンやアホ(フィンランドの現代作曲家)を聴いたことがある。
そのときも感じたが、この人の音楽作りは精緻。
グザヴィエ=ロトやノットに近いものを感じるが、シベ5はノットの方がはるかによかったなぁ😅
オケが遠すぎたのが残念。それにシベリウスを聴いてる感じがあまりしなかった。
私は古臭いのかもしれないが、シベリウスを聴いていて、行ったこともないのにフィンランドの風を感じないとどこか物足りなさを覚える。
今日の3曲はフィンランドの曲を聴いてる感じがしなかった。無国籍というか。
ヴァンスカは抒情性や物語性より構造性を強調したような。
ニールセンっぽい感じ?
テミルカーノフが読響とやったショスタコーヴィチの「レニングラード」もヒロイック(英雄的)すぎて個人的にいまいちだったし、「巨匠のお国もの」だからといって自分の好みに合うとは限りませんね😅
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