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満足度が高いビール 3位「サントリー生ビール」2位「COEDO」1位は?

 こんにちは。ベトナム在住ライターの寺内です。

 みなさんはビール好きですか?私はビール党です。笑
 ベトナムではビールがかなり安いのですが、やはり味的に好きなのは日本のビール!日本のスーパーやコンビニへ行くとどんどん新しいビールが出ていて、それを飲み比べるのが一時帰国中の楽しみにもなっています。

 今回はKnowns Bizを用いて、人気のビールについて比較分析してみます。

ビールの満足度×認知度

全世代のビールの認知率

 まずビール(発泡酒を除く)の満足度と認知度を世代を分けずに調べたところ、認知度は「キリン一番搾り」「アサヒスーパードライ」「サッポロヱビス」と誰もが知っているであろうメジャーなビールがランクインしています。

全世代のビールの満足度ランキング

 満足度で見てみると、「SPRING VALLEY(スプリングバレー)」「COEDO」「サントリー生ビール」が上位となっています。上位2つがクラフトビール!意外な結果です。

ビール購入者のデモグラ

 ビール購入者のデモグラを見てみると、35歳から50代前半が主な購入者となっています。
 今回は満足度でトップ3に入っている人気のビールについて見ていきたいと思います。

SPRING VALLEY(スプリングバレー)

 キリンのクラフトビール「SPRING VALLEY(スプリングバレー)」は“世界のどこにもないビール”を目指し、原料・手間・時間を掛け造られたそう。 エールのような豊潤さとラガー(低温熟成ビール)のようなキレ、IPAのように濃密なホップの香りとリッチな味わいが特徴です。 甘み・酸味・苦味の絶妙なバランスと、深い余韻が楽しめるビールとなっています。
参照:https://www.springvalleybrewery.jp/


スプリングバレーの7Journey

 7Journeyを見てみると認知率は高くありませんが、ロイヤル層の割合が高く、離反率が低いです。リピーターが多いのかもしれません。


スプリングバレーの年代別比較

 世代別の分析を見ると40代後半や60代からの認知率が高いです。好感率は40代後半と60代後半が他と比べて高いようですね。

どんな人に選ばれる?

 では、どのような人が「スプリングバレー」を購入しているのかサイコグラフィックを見てみましょう。

スプリングバレー購入者の個人価値観
スプリングバレー購入者の社会価値観
スプリングバレー購入者の消費価値観

 サイコグラフィックを見てみると、個人価値観は「倹約家」「時間にシビア」な方が多いようです。
 社会価値観・消費価値観は自分に専念し、自分の経験や得た情報を元に行動をする「ゴーイングマイウェイ」や「ハラオチ型消費」の方が多いのが特徴です。また、「お得感重視消費」も上位にあり、商品を選ぶ際には自分が気に入ったものをよりお得に購入したい傾向がありそうです。

スプリングバレー消費者の声

 消費者の声を見てみると、コク・キレ・飲みやすさに定評がありました。また「フルーティー」「クラフトビールの中では飲みやすい」「食事との相性もいい」などの味への意見から「CMを見て気になった、CMをよく見る」や「赤色のパッケージが目立つ、デザインがオシャレ」という意見もありました。

 2023年3月には商品リニューアルを記念し、ミシュラン二つ星シェフ監修のペアリングイベントが行われました。また、「スプリングバレー」のおいしさ感動体験募集のキャンペーンも引き続き行われています。

COEDO

 埼玉・川越のコエドブルワリーが製造しているクラフトビールです。川越産の薩摩芋からつくった紅赤色の“ジャパニーズ”ビールから、黄金色のスタンダードであるピルスナーまで、幅広いビールを厳選素材と日本の水・職人によって造っているのが特徴です。定番ボトルには「瑠璃(るり)」や「伽羅(きゃら)」など色の和名が各銘柄に付けられており、それぞれ個性のある味わいを楽しめます。
参照:https://coedobrewery.com/

COEDOの7Journey

 7Journeyを見てみると未認知が83.6%と高めですが、非選好率は低めです。ファンやリピーターまたは気になっているという層が多いようです。

COEDOの年代別比較

 世代別の分析を見ると20代前半、40代後半、60代後半からの認知率が高いです。好感率は20代と40代後半が高いようですね。

どんな人に選ばれる?

COEDO購入者の個人価値観
COEDO購入者の社会価値観
COEDO購入者の消費価値観

 サイコグラフィックを見ると個人価値観は「プロセス重視」「物欲少なめ」「健康志向」の方が多いようです。
 社会価値観は「ワーカホリック」で仕事を頑張りながら人との繋がりを大切にしている「調和重視」、消費行動においては売れ行きや口コミを重視し、お得に買い物をしたい「レビュー熟考消費」「お得新品消費(主義)」の方が多いのが特徴です。

COEDO消費者の声

 消費者の声を見てみるとビールに苦味を求める方に選ばれているようです。種類が豊富なことや瓶ビールであること、パッケージが可愛いとの声がある一方で、「買いたいけど売っているところが少ない」との声も多かったです。

ポップカルチャーの総合誌「BRUTUS」とのコラボ商品

 「COEDO」ではさまざまなアーティストやブランドとのコラボレーション醸造や、台湾のクラフトブルワリー「SUNMAI」とのコラボレーション醸造も行っています。
 アメリカ、オーストラリア、中国、シンガポール、フランス、イギリス等各国に輸出されており、話のネタとしてもお持たせにも良さそうですね。

サントリー生ビール

 2023年4月4日に発売された新商品「サントリー生ビール」。主力の「プレミアムモルツ」よりも低価格の商品で、糖化工程で仕込み釜で麦汁を煮出す「デコクション」を3回実施する「トリプルデコクション製法」を採用しています。飲み始めから飲み終わりまでおいしいビールを目指し開発されました。

参照:https://www.suntory.co.jp/beer/suntorynama/

サントリー生ビールの7Journey

 認知率は上記満足度トップ3のビールの中では1番高いです。潜在顧客も多く、ブランド選好率も高いので今後さらに人気になるかもしれません。

サントリー生ビールの年代別比較

 サントリーの新商品ということですが、認知率は他2つに比べると全体的に高いです。
 世代別の分析を見ると30代後半〜60代前半の認知率が40%以上、65歳以上からの認知率は60%以上です。好感率は60代後半が高いですが、全体的にバランスよく高いです。

どんな人に選ばれる?

サントリー生ビール購入者の個人価値観
サントリー生ビール購入者の社会価値観
サントリー生ビール購入者の消費価値観

 サントリー生ビール購入者の特徴は他2つのビールと同様「健康志向」「物欲少なめ」が上位に来ていますが、「アウトドア派」も多いのが特徴です。
 社会価値を見ると、仕事を頑張りながら自分の趣味にも没頭している人物像がイメージできます。消費行動は「リターン期待型消費」「ブランド消費」が上位に。サントリーという老舗ブランドから出た新商品ならではの期待から購入する方が多いようです。

サントリー生ビール消費者の声

 消費者の声を見てみるとビールに喉越しやキレ・シンプルで王道な味わいを好む方に選ばれているようです。
 その他にも「サントリー」から出た新商品としての声も多く、「老舗ブランドの安心感がある」や「水の良さを感じる」「何口飲んでも美味しい」などの意見もありました。

 発売を記念してポップアップショップや人気アーティストをゲストに迎えた無料配信ライブも行われました。
※現在は東海道新幹線ホーム上(東京・名古屋・新大阪)のみポップアップストア設置中です。

まとめ

SPRING VALLEY(スプリングバレー)消費者の特徴
・40代後半と60代後半から人気
コク・キレフルーティーな味わいのクラフトビール好みの人向け
・コスパ重視、自分の気に入ったものを買い続ける傾向

COEDO消費者の特徴
・20代と40代後半に人気
・瓶ビール派、苦味があるクラフトビール好みの人向け
・口コミ、売れ行き重視の消費行動

サントリー生ビール消費者の特徴
・20代〜60代、幅広い世代に人気
・生ビール派、喉越し・キレ・シンプルで王道なビール好みの人向け
・コスパ重視、ブランド重視の買い物傾向

 全体を通しビール選びに関してコク・キレ・風味・喉越しを基準に選んでいる方が多かったです。

参考:KIRIN・キリンビール大学「データで学ぶ美味しいビールとその飲み方」より

 また、余談にはなりますが今回認知度1位のキリンの調査によると、上記以外にも麦芽の種類やアルコール度数、プリン体の含有量などもビール選ぶ基準となっているようです。ひとそれぞれ色々なこだわりがありそうですね。

 みなさんはビールを選ぶ際、何を基準に選びますか?

筆者のひとこと

 昨年の一時帰国で川越に行ったのですが、どこへ行っても「COEDO」ビールがあり、初めて「COEDO」を飲みました。個人的にクラフトビールはクセが強いイメージで苦手なのですが、「COEDO」は飲みやすかったです。パッケージも可愛らしいので、外国人の友人へのお土産にいいなと思いました。
 「スプリングバレー」「サントリー生ビール」はまだ飲んだことがないので、次回ぜひ飲んでみたいと思います!
 みなさんの推しビールはありましたか?

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