わたしたちは選んで進んだ道の先しか見ることはできない。
わたしのこれまで選んで進んだ道はわたしにしか選べなかった道。
そして選んだ道の先の景色しか、わたしたちは見ることも、経験することもできません。
例えば、高校生の頃。
書道を続けていたいと何よりも願ったとして、その道に進んでいたとしたら。
今のわたしは違うのだろうか?って考えたってわからない。
わたしはわたしでしかない。
調理の仕事をして、調理の仕事をして、書店員として働き、雑貨の販売をして、そして今医療事務の仕事をしているわたししかいない。
わたしはわたしで。
そのそれぞれの場所で色んなひととも出会ったけど。
その出会いすら、今はもう何もわたしの中には残っていない。
わたしが大切にしていることは何か?
大切なものって考えると"家族"としか選択肢はない。
友達?恋人?
大切だけどやっぱり違うと感じるし。
その考え方すら今までの生き方、進み方なのだろうか?
わたしは目に見える誰かより、目には見えないというか、会ったことのない誰かの方が身近に感じる。
いつもいつも辛い時、色々悩んでいる時、前に進もうとしている時に、わたしに優しい言葉や愛のある厳しい言葉をくれる。
わたしはそのひとたちに何か返せているだろうか?
ありがとうって何度言っても足りないほど。
それなのにもっともっとなんてもらえない。
わたしは欲張ってはいけない。
わたしにはそんな価値ないってやっぱり思ってしまいます。
だけどそう言ってもらえるひとたちに出会えて良かった。
これもまたわたしの選んできた道だと思うと、それはこの道に進んで良かったって思います。
あなたに出会えて良かった。
これから先、わたしはまた違う道を歩んでいくのかもしれないけど、だけどその先の道もあなたたちと同じ方向に進んでいければ良いな…。
おわり。