美容室でも「PayPay」が使える!320以上の店舗へのQR決済導入と今後の予測
100億円あげちゃうキャンペーンに、美容室として5日から参戦しております。今回PayPay導入を数日(社内ではほぼ秒速)で決めました。
100億円あげちゃうキャンペーンのことと、当初10%以上(結果20%)のバックを代理店が教えてくれたこともあり、ほとんど迷わず決断!導入方法についても、POSを改修するのか、QRコードを全店に配布するのかの2択があったのですが、キャンペーンに乗るためには後者一択のため、本当に嵐のように「PayPay」の熱狂の渦に巻き込まれにいきました(笑)
キャッシュレス化の意義
これはAgu.として、キャッシュレス化を推進していくことはかなり前から決めていたことと、弊グループにデメリットがほとんどなかったことからほぼ即決で動けたのですが、お客様のことを考えたときキャッシュレスはマストだと考えています。
お客様が美容室に入店してから退店するまで、全ての工程を「心地よい」「楽しい」「美しくなるために考える」時間にしたいと考えると、お金を払うという行為が必要なのかどうか?
お会計のために財布をカバンから探す、お金を財布から出す、レジで処理が終わるまで待つ、といったことを極限まで無くす方が良いのではないか?
美容室はUberと異なる部分もあるだろうけど、最終的にはオプションをつけたとしても仕上がった段階で当日の会計は分かりつつ、会計という行為はしなくなるようにみています。
100億円あげちゃうキャンペーンのAgu.としての狙い
私が是非実現したかったのが、『お客様がもっと美容を楽しんでもらえる機会にしたい』ということで、20%が還元されるのであれば、その分ちょっと良いトリートメントやパーマなど普段あまりしなかったことをできる機会にしてもらうことでした。
どうしてもAgu.はプチプライスという、毎月でも通える価格でサービスを提供しているので、安さを求める方も多い(もちろん美容師の施術やコミュニケーション、美容室の雰囲気やスタイルを気に入って下さってる方も多くいますし、安さを求めるお客様も大歓迎です!)のですが、是非ともこの機会を使ってもらえたらと考えていました。
実際にPayPay利用者のご利用価格などを統計データで取ると、やや客単価が上がっていたので、その想いは少しは実現できたのではと密かに喜んでいます。
今後のQR決済の展望についてのかなり私見
これまでまだ市場がない中で着実に進めてきたLINE payや、物販に強い楽天pay、タクシーなどでよく見かけるOrigami Payなどが勢力拡大に動いており、それをメルペイが追いかけています。
Amazon payもNippon Tabletと組んだタブレットによるマルチ決済端末も登場してますし、かなりのプレイヤーが参入しています。
店舗としてみている側としては、本当に今後がどのようになるのか楽しみでいますが、どこも『次の銀行』となり、『物流・サービスと金融を結びつけた』巨大なインフラになろうとしているのだと思います。
例えば、LINEであればコミュニケーションの履歴とLINE payでの購買履歴、クレカ情報などが紐付いたマーケティングデータが手に入り、いつ、何が欲しいのか、手に取るようにわかるようになります。
また、美容室でも予約から会計、次の予約までが1つのアプリで実現できる日はすぐに来るでしょうし、自動で好みのスタイルにしてくれるスタイリストや美容室を勝手に適切なタイミングで予約してくれる日も近いかもしれません。
次に、メルペイもメルカリでの購買履歴からほぼ正確な属性が割り出せ、且つリアル店舗での購買履歴の把握が可能で、同様のことが可能になるようにも思います。Amazonも購買履歴と物流網からきっとゼロクリックでのモノの提供ができるようになることでしょう。
個人的には、医療データと購買履歴がつながり、食生活の改善や病気になる確率の割出し、最適な運動予測など、もっと包括的なサービスに繋がってくれると良いと考えています。
ビッグデータがさらにビッグなデータ収集し、それに基づきマーケティングを行い、各プレーヤーの強みを生かしたサービスの提供する。これまでよりもストレスなく生活の中に浸透していくはずです。マーケターの仕事内容も劇的に変化すると思います。
個人的な意見ですが、そんな世界に既に向かっているのであれば、争うより、Agu.としても、お客様にとって美しいを楽しむ機会を提供出来ればと考えています。
キャッシュレス化で不安なこと
ただキャッシュレスで良いことばかりではないようにも感じています。
現在小売店舗には料率0%やクレジットカードより安い料率で導入を推進している企業がほとんどで、POSなどの改修費用を出してくれる企業もあるほどです。
それは、その後の数年かけて、Paymentだけではないかもしれませんが、回収していくことを予定してのことです。
ただ、もしキャッシュレス化が全面的に進んだときに料率がクレカ並みに上がると、小売業者やサービス事業者はかなり経営が難しくなります。元々現金の場合利益率が10%、QR決済の料率が3%だとすると、100億円の売上で3億円利益がなくなる計算です。
来年には消費税の増税もあることを考えると利益の圧迫をどう回避するのか、多様な経営判断が必要になってくるのかと予測しています。
とはいいつつ、このPayPay祭りは一過性でなく、QR決済の日本での浸透のきっかけになって、一部の情報感度の高い人だけのサービスにならないようになって欲しいと思います。特に、今回は主要都市に住む人向けのキャンペーンで効果はあったのだと思います。今後はLINEや楽天、メルカリなどが生活密着で地方にも浸透させてくると、いよいよキャッシュレス時代の幕開けといったところになるのかと。だとすると、来年からみて今年がQR元年と呼ばれるようになるのかもしれません。
そういえば、リクルートは乗り出して来ないのかな?彼らの保有するデータとの掛け算はかなり面白いことができそうに思う!!
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