社費で研修に行きまくる方法
これは完全に前職の話になりますが、かなりの投資をしてもらいました。以下に概要と金額を入れると約3年半で500万円ほどになります。さらに就業時間中のものがほとんどのため、会社からすると時間単価でさらに数百万円を投資したことになります。
〈2016年1月~2018年2月くらいまでに参加したセミナーや講座〉
・コーチング 160万円
・NLP(実践心理学) 80万円
・STRAMD(デザイン経営戦略) 60万円
・U理論を活用した組織変革講座 22万円
・ワークショップデザイナー育成講座 15万円
・その他少額のセミナー30万円程度?
・デザイン思考を生かしたプロジェクトマネジメント講座 144万円※
※奨学金が出たので結果無料
なぜこんなことが可能なのか?
もちろん海外MBAなど社費留学の方などは数千万円の投資になるので敵わないが、このご時世に返済義務なく、満足感高く、短期で目標を実現できるとなれば参考にできることも多いと思います。
例えば、2017年4月から『STRAMD』という1年間で毎週2時間、コーポレートアイデンティティの巨匠中西元男さんの講座に参加しました。
参加のきっかけは、Facebookで友人が募集案内をシェアしており、「デザイン思考」×「戦略経営」 ×「ICT・AI 」というキャッチーなキーワードに魅力を感じ、講義の多さ、講師の多様さから、1年間真剣に取り組むとどうなるんだろうと期待し、盲目的に先行課題を提出したのを覚えています。
応募した2017年2月頃は、私の4月からのミッションが事業部の急務な課題である新規事業立案となったことが背景にあるのですが、社内は既存事業を改善する経験・ノウハウしかなかったことと、イノベーションにはデザイン思考が必要という社会的な雰囲気が重なり、ボスに合格証をもって会社のために参加させて欲しいと願い出て、社費で参加することができました。
その時は、新規事業の種さえなかったので手法の必要性を大きく訴え、多くのプロトタイプをもとに1つ成果を出せば60万円なんて安いということと、必ずやり遂げるという想いと自信をもって話したことは懐かしいです。
実は、その後2017年の6月に事業部長が変わり、環境も変わったので、その後に立案したアイデアはかなり高評価だったにも関わらず、もっと緊急度の高いプロジェクトのリーダーにまわされ、実現まではできなかったのですが、立案した新規事業はSTRAMDで学んだ手法の一部を生かしており、プロセスをもってチームメンバーにも還元できたので、参加できて良かったと感じています。
自分を器とする考え方
新しいことに取り組むとき、方法として社内メンバーでなんとかするか、社外にアウトソースするか、その両方を取るか、という大きくは3パターンがあると思います。社内リソースの場合、担当になった人は、専門書を多く読み漁り、社外の専門家に相談しながら試行錯誤を経て進めます。アウトソーシングの場合、専門のコンサルを雇って考えてもらうこともあります。外部の人間にファシリテーターになってもらい、内部の人間が中心となって検討する並走パターンもあります。
ただ、完全に外部にお願いすると社内に知見がたまりませんし、外部に依存した方法だと再度依頼しなければならず、費用が膨大にかかり続ける構図になります。
では、社内にノウハウや経験を効果的に蓄え、結果をだすためにはどうしたら良いでしょうか?
私がかなり意図的に取りにいった社内ポジションが、この蓄える『受け皿になる』ことでした。私の見る範囲の多くの企業は外部に丸投げと言っていいほど投げます。結果至上主義の中で人材育成に手が回りません。だからこそ、元コンサルであることと既にある社内での実績を大いにアピールし、私自身をノウハウの実践者となり、且つ受け皿となる最適任者であり、形式知化したり、社内講師となれると言い続けました。
社内でスキルや経験を持った人がいない中でやるべきことを定義し、自分が学び、周りに伝え、実践して業績を上げるという役割を演じるようプロジェクトを仕立てていきました。そうすることで、学ぶことはプロジェクト進捗の重要な要素となり、錦の御旗となったのです。
ここまで読むと、元コンサルだからでしょ? と言われそうな気がしますし、それが役だったことは否定できないと思いますが、それよりも重要なのは想いだと思います。「何としても私がやり遂げたい!」という想いを伝えれば人の心は動きます。そして、過去に何かで成功した実績があれば鬼に金棒で良い方向に進んでいきます。
結果、例えばコーチングについても学び始めたときは慣れていなかったこともあり、クライアント側にコーチングの重要性や効果を認識してもらいづらく成果の出ずらい状況にもしてしまいましたが、2度目のコーチングプロジェクトではかなりモチベーションと結果の向上に寄与できましたし、代理店への研修も高評価でした。プロジェクトと紐づけることで、求められる結果の範囲も限定できるので、プロジェクトの終わりをもって投資に対する責任も果たせ、文書化することで引継ぎも完了します。その後はまた新しいことにもチャレンジできます。
ただ、私自身の反省点でもあるのが、今から思うと、自分自身が「何者かになりたい」という欲求が強くあった時期でもあり、プロジェクト組成のロジックが強引なときもありました。それが原因で上司部下の関係が悪くなりそうだったことも確かで、やりすぎは良くないと思います(笑)
それと自費で行く方が身になるという考え方もあるかと思いますが、何としても社費で行こうとある種の執念を燃やして進める場合、学びやプロジェクトの結果に対して執着心が出てくるのでご安心下さい。
こういった学びが随所で今の企業で生かされているかと思うと、前職の上司にはいくら感謝しても感謝しきれません!ありがとうございます!