友人が傷心していると思ったら、人を殺していた話~Another story~
昨日の昼、仲の良い友人が訪ねてきた。
というより、朝映画を観て帰ってきたら、家にいた。高校時代からの友人で合鍵の隠し場所を知っているので、僕が不在のときは勝手に家に上がっていいことにしてあった。
アパートのドアを開けると、見慣れた靴と彼の背中が見えたので、
「あれ、おはよう」
と言うと、彼はお邪魔してるよ〜と言いつつも、振り向かず、台所で何かを作っていた。
「何作ってるの」
「酒のつまみ、ほうれん草のおひたしと、油揚げと、やみつきキャベツ。好きじゃん?」
「はー、ようやるね。