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読書会に参加しての学んだこと 9~「縦の関係」を学ぶ必要性。偉人の生き方と自分を比べることも励みになる。
今回は「修身教授録」(森信三)の「第17講 一道をひらく者(Ⅱ)」を読み、感想などを交流しました。
今回の講で印象に残った文は次の通りでした。
➀ 一同をひらくということは、それによって自分自身が救われると共に、さらに後に来る同じ道をたどる人々に対して、その行く手を照らすという意味がなければならぬと思うのです。すなわちわれわれ人間は、真に自己の生活に徹して生きた時、一人自分がその職責を全うし得るのみならず、さらに同じ職域にいる他の人々に対しても、何らかの意味で、お役に立つ事ができるのであります。
②(吉田)松陰先生と比較してみたらいかがでしょう。先生はわずか30歳そこそこで、この世を去られた方でありますが、しかも今日先生の精神は、一人教育者とのみいわず、全国民の魂に対して、偉大な光と力を与えつつあるのです。
感想交流の中でも、いろいろと考えさせられました。
➀について
「修身教授録」の著者は森信三先生で、今でいう教員養成学校の先生です。なので、教育について語られていることが多いです。前回の講でも「小学校教育というものは、国民教育の根本的な基盤であって、時代の民族の運命を左右するものだ」と誰もが言うけれど、本当にそのことを考えている人がどれほどいるか、というところから「真の教育者」について語られています。
ある方の感想ではっとしたのは、今の教育は「横の関係」をものすごく大事にしていて、それはそれでいいけど、
自分の祖先や偉人、ひいては祖国の歴史を知るという「縦の関係」を伝える、学ぶ教育ももっと必要ではないか、
という話でした。
仕事にもいろいろな意味があります。もちろん、生活の糧を得るということもあります。あるいは、自分の仕事によって、周りの人に貢献するというものもあります。ただ、ここまでは「横の関係」にあたる内容です。自分の満足だったり、自分と関わる周りの人を喜ばせる事だったり。
悪いわけではありませんが、これだと「大きな仕事」につながらないのではないかと言う話がありました。
仕事内容は変わらずとも、例えば、「国のため」「100年後の未来のため」「~で苦しむ多くの人々を救うため」というような、大きなつながりや使命を意識して取り組むだけでも、その人の仕事ぶりは変わるのではないか
と言う言葉に共感しました。
また、別のある方は、
今は「人間関係(横の関係)」ばかりになってしまった。
昔のように、自然のつながりや、古典を学ぶというような縦のつながり、偉人、伝記など歴史を学ぶという機会が減り、みんな横の人間柄関係ばかりになってしまった。だから、学校や職場で、話す友達がいなかったり、それこそ、人間関係のトラブルがちょっと起こると、それだけで「頭がいっぱい」になり、怖くて、しんどくて、学校(職場)に行けなくなると言うことも多くなっている・・・。
と言っていました。
ある意味、癒しとなる自然との関係が昔に比べてかなり削られ、「心の逃げ場」がなくなり、かわりにSNSなど「人間関係だけの世界」を生きるようになってしまいました。
横のつながりだけだと、他人の評価や目線を意識する機会が増え、自分がぶれてしまいやすくなります。
他人の評価はコロコロ変わるので、もし、それに依存していると疲れ果ててしまいます。
森先生の話のつながりでは、
自分の仕事について、「引き継ぐ」「と言う視点も必要ではないかと思いました。自分がもし仕事を引退することがあったとしても、それを次の世代、後輩たちにつないでいく・・・それも、「縦の関係」の重視になるのではないか、そして、そんな関係が意外と自分を支えてくれる元になるのではないか
と直感しました。
②について
「他人と比較しないことが、幸せの第一歩」と言う言葉を聞いたことがあります。
ただ、今回の話から、自分が目標とする人、それこそ、歴史上の偉人が、自分と同じ年齢の時に何をしていたかを知って、比べる(目標をもつ)ことはありではないかと思いました。
もちろん、時代や性別、いろんな条件や背景は違いますが、それでも、目標とする人がどんな年代にどんなことをしたのか、あるいは、どんな苦難を度乗り越えたのかを知ることは、自分が前を向いて生きる時の励みになります。
読書会ではありますが、そういう、それぞれの方が経験してきたことについて話を聞けるのも、この会の楽しさであり、貴重な学びの場だなと感じました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです。