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掃除の会に参加する しあわせ④~仲間の発信から気づきが深まり、地域への愛着も高まる。

毎日にではありませんが、定期的に、徹底的なトイレや街頭清掃を続けているのは、一人の時とは違い、仲間の存在が大きく、また、掃除から得られるものを実感し始めてきたことが大きいと思います
ここで、私が感じた掃除の会の良さについて振り返ってみたいと思います。

参加して感じている掃除の会の良さは次の通りです。
➀ 掃除をきっかけにして、人とつながれる。ご縁が広がる。いい人ばかり。
② 自分に自信が生まれる。自己肯定感が高まる
③ 「気づく力」が上がる。それが、仕事や生活の質を上げることになる。
結果、成功する。
④ 仲間の発信を受けて、自分の気付きが深まる 
⑤ 地域に愛着がわくようになる
 
⑥ 後始末について考えるようになり、自分がごみを捨てない人になれる

④ 仲間の発信を受けて自分の気付きが深まる 

 各地にある掃除の会のやり方、進め方はいろいろです。
 ざっくりいうと、次のような流れになっています。

1 掃除の準備 
 ・掃除道具の準備や場所の確認、参加の自己紹介や目標発表など

2 掃除をする
 ・街頭清掃では、それぞれがごみ袋をもって、街中を歩きながらゴミを拾っていく。一人で行ってもいいし、何人かでグループになってもいい。
 ・トイレ掃除では、一人一つの便器を担当し、徹底的に磨く。
  掃除の後半で、他のメンバーと一緒に、壁や床、窓などトイレ全体を掃除する。

3 後片付け
 ・街頭清掃では、自分が拾ってきたごみを分別する。
 ・トイレ掃除では、次に使えるように、傷まないように使った道具を洗い、干したり整理整頓したりして片づけたりする。

4 反省会
 ・掃除したメンバー一人ずつが感想や掃除で気づいたこと、学んだことなどを発表していく。
 
 この「反省会」が、ある意味、掃除の体験を言語化して、より学びを身についたものにする実感があります。
 
 同じ場所を掃除したはずなのに、参加者の感想や意見は、多種多様になります。それは、年齢(年代)や職業、性別、人生経験が多様だからと言うこともありますが、一番は「気づきの深さ」」が関係しています。例えば、私は、トイレ掃除の反省会で、次のような言葉を聞いて、インスパイアされました。

・ぱっと見は、綺麗かなあと思っていましたが、便器を違う角度(例えば横から、下から上に)見ると、隠れている汚れを発見できました。ただ真正面から見るだけではだめだなと思いました。これは、普段の生活でもよくあります。掃除に限らず、人間関係でも、その人の一面ばかりを見るのではなく、いろんな角度、いろんな見方をすることで、うまく関係を作れるのではないかと思いました。
・「掃除の始めと終わりを大切にする」。特に「次回のことを考えた終わり方」をすることは、仕事でも生活でも大切になる、工夫につながる考え方だと分かりました。 

掃除参加者の体験発表より

 他の参加者の反省、感想発表を聞くことで、自分の見方や考え方も広がり、気付きが深まることも掃除の会の醍醐味だと思います。

自分一人では、ただ綺麗にできて喜んでいただけだった掃除も、参加者の意見の中で、別に生かせそうな気付きがたくさんあって、そこから興味、関心も広がります。
 

⑤ 地域に愛着がわくようになる 

 特に街頭清掃を行うと、いかに自分たちが住んでいる町、地域にごみがあちこちに捨てられているかに気づきます。普段は、散歩をしていてもそれほど気づきもしなかったのに、街頭清掃の経験をすると、自然とごみに目が行くようになります。

 街頭清掃前は、ゴミが落ちていることに気づいても素通りしていました。あるいは、自分が拾わなくても、自分は困らないとか、誰かが掃除をしてくれるといった感じで、完全にスルーしていました。
 
 しかし、街頭清掃で、ゴミがなくなることで、その場がきれいになる、蘇ってくる経験をすると少しでもその範囲を広げていきたい気持ちにかられます。そして、自然とその場所、地域に愛着がわいて来て、少しでもきれいさを保ちたい、ゴミで汚れていない素敵な風景をにしていきたいと思えるようになりました。

 掃除仲間がこんなことを言っていました。

「自分の手を汚してきれいにした人は、自分から汚さない」
「タバコのポイ捨てをする人は、ゴミを拾わない」
「10年後、100年後、この街の景色を残したい」

 街頭清掃を続けていると、拾っても拾っても、毎回ごみが落ちていて、なかなかきれいさが広がっていかないことに気持ちがなえる時がありますが、「ひとつ拾えば、ひとつだけきれいなる」を合言葉に、目の前のごみを片付けていきます。
 「1年、2年と続けていくと拾うごみの量は減ってきたように思う」と長年続けている方が言っていました。汚れているところを、汚すのは、抵抗がなくなるのかもしれませんが、きれいなところはきれいな状態を保ちたいと思うためか、汚れにくくなります。

 森信三先生は、「紙くずは、その国の文化の象徴」と言われたそうですが、国でなくても、「地域」でも同じだと思います。
 ごみが道や田畑のあちこちに捨ててある町より、きれいな街に住んでいる方が誇らしい気持ちになります。
 
 皆様の心にのる一言・学びがあれば幸いです。