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男女のコミュニケーションの溝~沈黙とおしゃべり  

 ジョン・グレイ博士の書いた「ベスト・パートナーになるために~男性は火星から、女性は金星からやってきた」という世界的なベストセラーになった本があります。
 
 男女の差に生じる認識のズレや誤解。その原因は。両者が別々の星からやってきた異星人のごとく、根本的に異なる「人種」だという点にある。互いの違いを心得て、尊重し合えるようになれば、きっとトラブルも減るはず・・・
 
といった概要です。
 理解し合える、彼(女)ならわかってくれるという期待値が高いからイライラすることが増えます。
 
 こんなにつかれているのだから、お皿を洗ってくれるはず。
 雨が降ってきたから、洗濯物を取り込んでくれているだろう。
 お茶でも入れてくれないかな。
 夜中におなかが空いた時は、ラーメンでも作ってくれてもいいよね。
 お祝いとして、ごちそうを作ってくれるだろう・・・。
 
「人と人は分かり合える、理解し合える」という思いを抱き、自分の思いをくんで、動いてくれると期待しているから、やってもらえいないとよけいイライラを募らせてしまいます。
 
 脳科学的にも男性と女性の性格は、平均して20%ほどしか重なる部分が無いようにできているそうです。そう、20%しか理解し合えない。20%しか分かり合えないということが当たり前ということでもあります。だから、

分かり合えないのは不幸ではなく、むしろ、分かり合えることが奇跡
誰かと21%以上分かり合えたら奇跡


なのかもしれません。
 
 そして、違いがあると分かっているなら、それぞれの違い(脳の癖)を知っておくと、無用な喧嘩や良かれと思ってしたことが逆効果になって、自滅して(相手にストレスをかけて)しまうことを防げます。
 
 以下、脳科学やAI研究者の黒川伊保子さんの「恋のトリセツ」を参考に、まとめてみました。何かの参考になれば、幸いです。
 
  男女の違いの大きなものの一つが、コミュニケーション。
 特に男性は、「安寧な沈黙」を好みますし、女性は「共感に満ちたおしゃべり」が好きです。そして、どちらも生物の目的である生存と生殖をうまく遂げられるように機能する大事な働きであり、強く作用します。
 
 例えば、女性は自分が経験した「不幸な出来事」を、友達に喋らずにはいられません。おしゃべりの中で感情たっぷりに話をすることで、記憶にしっかり刻まれ、二度と同じ過ちなどを起こさないようにセンスアップさせていきます。そう危機回避能力を上げています。また、それを聴いた友達も、この話に共感しながら聞けば疑似体験となり、やはり、将来の備えをしていくことができます。
 男性は、これらの話を「無駄話」「すんだことを、グズグズ言っている」などと一刀両断する時がありますが、何万年も子育てを完遂させてきた女性に備わったこの「素養」のおかげで、人類は生き延びてきた、命をつないできたともいえます。
 
 男性は、何万年も狩や縄張り争いをしてきました。
 食料を得るためには、辺りの様子を把握するために耳を澄まし、獣の気配を感じ・・・など、おしゃべりに使う脳の領域を削って、視界を広げて、空間を一気に検索することに使っているます。だからこそ、周りをサーチするためにも沈黙が必要であり、とりとめのないおしゃべりは強いストレスを感じやすくなります(もちろん、個人差ありますが)。

 なので、わいわいとたくさん会話をしているカップルを見ると仲が良く見えますが、実は男性的には、心の距離が縮まっていません。むしろ、縮めている最中というところでしょうか。

男性には、気を許している女性だからこそ、しゃべらないというところがあります。

 女性としては、おしゃべりがないことで、距離が縮まっていない、信頼されていないという疑心暗鬼に陥ってしまいやすく、男女の深い溝となっている内容ともいえます。 

女性は共感に満ちたとりとめのないおしゃべりで、男性は沈黙で癒されます。


 ということで、女性は、男性の沈黙の意味を理解しておくと、余計な疑心暗鬼、いろいろと問いただしたり、話しかけたりして自滅して(男性にストレスをかけてよけい、避けられて)しまうことを防げます。

 また、せかせかと動いて、彼より先に何かしてあげようとしない方が男性としては落ち着くようです。だから、その場の時間をゆっくりと楽しみながら、ただ、「何だか嬉しそう」にしていることで、男性に「安寧な沈黙=最高の癒し」をプレゼントできるようです。
 
 逆に男性は、彼女が疑心暗鬼にならないように、何かプライベートな秘密を一つ明かすといいみたいです。誰にも知られていない彼の秘密を知っているという心のゆとりが、彼女を落ち着かせることがあるみたいです。
 例えば、「実はお酒はビールよりウイスキーが好き」「コーヒーはブラックだけど、イチゴのショートケーキが好き」「実は、虫の複眼のような集合体が苦手」などなど、

 普段、仕事仲間や友人にも言っていないような弱点や好きなものなどを伝えておくなどです。
 
いかがでしょうか?
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです