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拒食から過食へ。この頃の私に伝えたいこと【摂食障害のお話】#7




初めて過食をした日のことは
今でもよく覚えています。

似たような経験がある方も多いと思います。
ある日突然やってきますね。
恐ろしい蟻地獄の始まりでした。

抜け出したくても抜け出せない
食欲のコントロールを失ってしまい、
食に支配され、普通の生活を送ることが
大変難しい病です。



はじめて過食した日

たった14歳の頃のお話です。
私は、いつのまにか、拒食症の罠に
ハマってしまっていました。

極端なダイエットで体重を失い、
妙な自分ルールに縛られて
カロリーを抑えた食生活を送っていました。

ある日の午後、学校から帰って
いつものようにおやつを食べます。
その日はお煎餅とお茶を。

小量でも満足感が得られるように
お皿に並べて、温かい飲み物と一緒に
よく噛んで食べるのを習慣にしていました。


あれ?


食べたのに全然お腹が満たされません。


普段なら絶対しないのに…
良くないと思いつつ
もう1袋に手が伸びます。

まだ食べられる。

もう1袋‥。

もう1袋‥。

数枚のつもりが、あっと言う間に大袋を平らげてしまうのです。

食べ過ぎてしまった罪悪感、というよりは
一気に大量のお菓子を食べてしまったことへの
戸惑いと驚きでした。

私、こんなに食べてしまったのだけど
お腹がいっぱいにならないの、と
母親に話したのをよく覚えています。

母はマイペースな人なので
あらら、それは食べ過ぎね〜
という程度の反応でした。

これがこの先20年も続く
恐ろしい悪夢の始まりだなんて
誰も思いもしませんでした。


それからまた別の日に
スナック菓子を食べた時も
また、同じことが起きるのです。

もう1枚だけなら…と、手を出したら終わり。

袋はあっという間に
空になってしまいます。

それまで敬遠していたスナック菓子を
一心不乱に食べてしまいます。

また、別の日のこと。
食パンを食べたら
これもまた止まらないのです。

これまでは、1食分は1/2枚と決めて
トーストして食べていました。


トーストした方が噛みごたえが出る、という理由で焼いたものにバターを少量塗って塩を振ったものや、チーズトーストにして食べていました。


ですがこの日は何故だか、満たされません。

まだ食べたくなるのです。

残りの1/2枚だけ食べよう、そう決めて
おかわりをします。

いつもの倍の量を食べてるというのに

まだお腹が空くのです。

おかわり。

おかわり。

バターを塗るわけでもなく
トーストするわけでもありません。

ただの食パンに、そのままかぶりつくという
決して上品とは言えない食べ方で
一斤があっという間になくなってしまいます。

何かが今までと違うのです。


おかしいのです。

満足感がありません。

お腹はパンパン。
はちきれんばかりに膨らんでいるというのに
食べても食べても、満たされないということが度々起きるようになります。


         ✴︎

この時、少女はまだ自分に何が起きているのか
わかりませんでした。


摂食障害という病気を知るのは
まだまだ先、高校生になってからのお話です。


過食期の私に伝えたいこと


この時期の衝動的な過食は
飢餓状態にある体の素直な反応です。

これを踏まえて

・決して、過食してしまっても焦らないこと。
・食べてしまった自分を責めないこと。
・食べ物が入ってくることを許すこと。
・体重計に乗って一喜一憂しないこと。
・代償行為はしないこと。


やらなきゃ良かったと思うこと


私たちは、食べ過ぎてしまった後悔から
極端にまた摂取カロリーをひかえたり
食事を抜いたりしがちです。


これはやってはいけなかった。


食事を抜かないことも、次のドカ食いや
体重のリバウンドをしないためにも大切になります。


食べた分、重くなるのは当たり前です。
細かいことは気にしないように。
体重計に乗って一喜一憂することの無意味なことに気付けなかったんですね。

たまに測るくらいでいいのです。
そんなに急激には体型は変わりませんから。


現在、我が家の体重計は子がイタズラするのもあって、棚に閉まっています。
なので滅多に乗ることもないですし、
気にもならないし、わざわざ出すのも面倒なくらいです。



代償行為とは、食べたものを吐き出したり
下剤を使ってなかったことにする行為のことですが、のちに手を出すことになります。

これは、最もやってはいけなかった。

代償行為は一時の安心は得られるかもしれませんが、後に長くあなたを苦しめることなるでしょう。

     ✴︎


この後、エスカレートしていく過食ですが
これは拒食より辛いものでした。

次回はそんなお話を。


摂取カロリーを抑えるとどうなるか
詳しくはこちらに書いてます。


今渦中で苦しんでいる方やサポートする方へ。
少しでもこの病気への理解を深め
それに立ち向かう希望を与えることが出来たなら、なにかの糸口になれば、と願っています。




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