JW339 退治だよ全員集合!
【桃太郎編】エピソード9 退治だよ全員集合!
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。
鎮圧の使命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
一行は、吉備中山(きびのなかやま)の南麓(なんろく)に集結した。
付き従う者は、下記の通り。
芹彦の家来、犬飼建(いぬかいたける)(以下、犬)と留玉臣(とめたまおみ)(以下、トメ)。
ジョンの妻、ヨーコ。
二人の息子、ジュリアンとショーン。
そして、タケの息子、武彦(たけひこ)(以下、たっちゃん)である。
芹彦「おお! 先に着いておったのか?!」
タケ「うむ。ほかにも、吉備の豪族たちが集まっておるぞ。」
ヨーコ「キャァァ! タケェェ! 久しぶりじゃないのぉぉ!」
タケ「おお! ヨーコか? それに、ジョンも!」
ジョン「笹福(ささふく:七代目、孝霊天皇のこと)様が、お隠れになった、エピソード197以来だな・・・。」
タケ「そうか・・・。共に、父上の最期を看取ったのであったな・・・。」
ヨーコ「笹福様のこと・・・。昨日のように思い出すわ。」
タケ「懐かしいのう。」
芹彦「何を言うておるのじゃ! 懐かしんでおる時ではないぞ!」
タケ「分かっておる。して、ジョンとヨーコの傍にいる、凛々(りり)しいオノコ(男)たちは?」
ジョン「俺とヨーコの息子だ。」
ジュリアン「お初にお目にかかります。わしは、息子のジュリアンじゃ。」
ショーン「同じく息子のショーンじゃ。」
タケ「おお! 汝(なれ)たちも、人の親になっておったのか! では、こちらも挨拶せねばな。」
たっちゃん「お初にお目にかかりまする。我(われ)は、稚武彦の子、武彦にござる。」
ジョン「おお! タケの息子かぁ・・・。よろしくな。」
トメ「ところで、吉備の豪族たちも集まってるって、言ってましたよね?」
タケ「おお! そうであった。まずは、高田県主(たかだ・の・あがたぬし)の楽楽森彦(ささもりひこ)こと『サモリ』殿じゃ。」
サモリ「どうも。小生(しょうせい)が、サモリです。」
たっちゃん「サモリ殿は、娘も連れて来ておりまする。では、紹介致しまする。サモリ殿の娘、高田姫(たかだひめ)こと『たか』殿にござる。」
たか「お初にお目にかかりまする。『たか』にございます。」
タケ「つづいて、日差(ひさし)の住民、夜目主(やめのぬし)と夜目丸(やめまる)の父子じゃ。『ヤメ父』、『ヤメ子』と呼んでくれ。」
ヤメ父「我ら親子、暗闇でも昼間のように見えるけぇ、期待してつかぁせぇ(ください)。」
ヤメ子「そういうことじゃけぇ、温羅なんて、せわぁねぇわ(心配しなくても、やっつけるよ)。」
こうして、いろいろと集まったのであった。
つづく
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