JW357 読み方が違う
【桃太郎編】エピソード27 読み方が違う
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
吉備(きび:現在の岡山県と広島県東部)では、温羅(うら)が暴れまわっていた。
鎮圧の命を受けたのは、彦五十狭芹彦(ひこいさせりひこ)(以下、芹彦)と稚武彦(わかたけひこ)(以下、タケ)。
一行は、ついに、温羅を降伏させたのであった。
芹彦(鵜)「ヘヒフォー、ホファエファフィー(敵将、捕らえたりぃぃ)!」
温羅(鮎)「分かったニダ! 降参(こうさん)ハセヨ!」
犬「ついに、温羅を降(くだ)したぞ!」
温羅「こうして、鵜(う)となった芹彦が、鮎(あゆ)となったウリ(私)を捕まえたことから、鵜江神社(うのえじんじゃ)が創建(そうけん)されたニダ。」
芹彦「その社(やしろ)は、二千年後の、何処(いずこ)に鎮座(ちんざ)しておるのじゃ?」
温羅「実は、いろいろ有るハセヨ!」
タケ「諸説有り・・・ということか?」
温羅「その通りハセヨ。まず、一つ目は・・・。」
ジョン「矢掛町(やかげちょう)の西川面(にしかわも)だぜ!」
ヨーコ「十六代目の仁徳天皇(にんとくてんのう)の御世に創建されたそうよ。」
たか「祭神は、芹彦様です!」
芹彦「なに!? それがしが?!」
温羅「その通りハセヨ! そして、二つ目は・・・。」
ジュリアン「矢掛町の東川面(ひがしかわも)じゃ。芹彦様が死んだ時に、棺(ひつぎ)が鳴動して、そこから鵜が飛び出したんじゃ。ほんで、止まったところに、社を建てたそうじゃ。」
芹彦「そ・・・それがしが死んだ時? 此度(こたび)の伝承と、関わりが無いではないか!」
ショーン「そうなんじゃが、名前が似とるんで、一緒に紹介させてもろうたんじゃ。」
たっちゃん「似ておるとは?」
ショーン「大元鵜江神社(おおもと・うごうじんじゃ)と言うんじゃ。」
温羅「それだけじゃないハセヨ! 大元鵜江神社には、ウリも祀(まつ)られてるニダ!」
芹彦「なにゆえ、汝(いまし)と共に、祀られねばならぬのじゃ!」
温羅「そんな悲しいこと、言わないでほしいハセヨ!」
トメ「これで、全部なの?」
温羅「もう一つ有るハセヨ! 最後の三つ目は・・・。」
サモリ「矢掛町の小林(おばやし)に鎮座する、鵜江神社(うこうじんじゃ)ですよ。」
芹彦「読み方が、違うのじゃな・・・。」
温羅「そして、こちらでは、ウリは祀られてないニダ。悔しいハセヨ・・・(´;ω;`)ウッ…。」
芹彦「な・・・泣くな! 泣いても、何も始まらぬっ。」
温羅「分かっているニダ。では、最後に、ウリの称号、吉備冠者(きび・のかじゃ)を芹彦に贈呈するニダ。」
称号を贈られた芹彦。
その返事は・・・。
次回につづく
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