JW368 ジイの穴
【桃太郎編】エピソード38 ジイの穴
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
讃岐(さぬき:現在の香川県)でも、賊が暴れていた。
女木島(めぎじま)の賊を鎮圧するため、根城(ねじろ)に攻め込んだ一行。
賊の大将を討ち取ったのであるが・・・。
モモ「副将の『ブルー』は、男木島(おぎじま)に逃げたみたいね。感じるの。」
猿王「フォースとか、気(き)とか、小宇宙(コスモ)とか、そういうヤツですな?」
ショーン「何を言いよるんか、さっぱり分からんけど、男木島って、何処(どこ)なんじゃ?」
アマンダ「女木島の隣じゃ!」
タケ「では、早速、男木島に向おうではないか!」
こうして、ヤマト・讃岐・吉備連合軍は、男木島へと向かった。
ブルー「お頭を討ち取ったからといって、いい気になるなよ! とことん、戦うで!」
ナビル「タケ! 賊は、男木島の『ジイの穴』と言う、洞(ほら)に立て籠(こ)もりましたぞ!」
タケ「うむ。ここが死に場所と宣(のたま)う者らに、望(のぞ)みを叶(かな)えてやれ!」
男木島での戦いが始まった。
両軍の死闘が続く中、モモが叫ぶ。
モモ「なんなのよ、この島! アート作品で、いっぱいじゃない!」
芹彦「モモ姉! それは、二千年後の光景じゃ! それがしたちの時代には無い!」
たっちゃん「瀬戸内国際芸術祭の作品ですね・・・。伯母上? 他に、何が見えまする?」
モモ「そうね・・・。ジイの穴の奥には、不老長寿の湧き水が有るみたいよ。」
ブルー「それは初耳じゃ! ほんなら、飲ませてもらおか・・・。」
サントス「飲ませたら、いかん! 死守ぅぅ! 絶対、死守ぅぅ!」
ジョン「よぉぉし! 俺が、やってやるぜ! 覚悟ぉぉ!」
ザシュッ!
ブルー「む・・・無念じゃ・・・グフッ。」
ジュリアン「さすがは、親父じゃ!」
ロナウド「これで、讃岐に平穏が戻ったんじゃな・・・。」
モモ「まだよ!」
一同「えっ?」×多数
モモ「あんたたち、もう忘れてるの?」
たっちゃん「伯母上? 大将も副将も討ち取りましたぞ? 他に、誰がいると?」
モモ「軍師の『ブラック』とか言うヤツがいるでしょ?」
タケ「そう言えば・・・。ヤツは何処(いずこ)に?」
モモ「伏兵(ふくへい)を配置して、私たちの帰りを襲うつもりみたいね・・・。」
ナビル「さすがは、モモ様じゃ。ほんなら、気を付けて帰ったら、ええんじゃな?」
ショーン「それも、神通力(じんつうりき)ってヤツか?」
モモ「その通りよ。だから、何もかも、お見通しってわけ!」
こうして、一行は、伏兵対策を練(ね)って、帰路(きろ)に就(つ)いたのであった。
つづく
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