戦地からの便り(6)
遺詠
一もとは紅 一もとは 白ざきの 山茶花うゑぬ 我がかたみにと
風鳴りて 夜は更けにけり 門出する 明日を待ちつつ 墨すりにけり
支那家屋に 寝なれて久し 夜毎見る 夢ことごとく 父母なれど
陸軍少尉 山隅観命
昭和二十年(1945)8月12日
河南省にて戦死
広島市牛田町出身
二十三歳
一もとは紅 一もとは 白ざきの 山茶花うゑぬ 我がかたみにと
風鳴りて 夜は更けにけり 門出する 明日を待ちつつ 墨すりにけり
支那家屋に 寝なれて久し 夜毎見る 夢ことごとく 父母なれど
陸軍少尉 山隅観命
昭和二十年(1945)8月12日
河南省にて戦死
広島市牛田町出身
二十三歳