マガジンのカバー画像

家迷言(やまいごと)

4
メンヘラヒキニートのうだうだな思考の断片。
運営しているクリエイター

記事一覧

ニート・オブ・ダイハード

非難したいのは、とりもなおさず母だった。
またダークフォースに飲まれそうになっていた。

きっかけは件の障害年金の申請で役所に行ったことだ。
とてもとても煩雑な申請書類を一ヶ月以上かけて集めたのだが、なお役所でなければそろわない書類が二、三足りないというので、数時間かかることを想定して早めに出かけた。
足りない書類のうち、所得証明書があった。わたしの住んでいる市では住民課が発行しているというので住

もっとみる

出口を探してがんばる。

わたしにしてはしばらく忙しく、困っていた。
何がって、モノを買いすぎるのだ。
理由は分かっている。さみしいのに金があるからだ。
好きな人に二度もふられてしまった。しかも今度は結婚相手が見つかったという理由で。
遺産で暮らすニートだから倹約しなくてはならないのに、治りかけていた浪費癖がぶり返してしまった。
わたしにとって買うことにはふたつの意味がある。ひとつは買い物に出かけてわずかでも誰かと会話する

もっとみる

そりゃあ、無理だ。

「あー、無理ですねー」
脱オタにはげむヒキニートの心は無残に砕け散った。
初めて行く美容院という名のオタクたちの鬼門で、数年前のわたしがこうオーダーしたからだ。
「ふ、ふわふわだけど、まとまる感じで…」
哀れな喪女を前述のせりふでばっさり斬り捨てたあと、担当の美容師はていねいに説明してくれた。

ふわふわというのは、髪の量を減らして全体を軽くすること。
まとまるというのは、髪の量を残して全体を重く

もっとみる

働けなくても働かなくてはいけない。

現在、働いていない。
一人で住んでいるが、一人で暮らしているわけではない。自分で稼いだ金で食っていないからだ。
つまるところ、親の遺産で生活している。
派手に使っているつもりはないが、今のペースなら半年はもたないだろう。少しでも長く今の暮らしを保てるように、次回の精神科の診察で障害年金の相談をするつもりだ。

わたしはうつ病患者だ。治療は今年で9年目になる。そしておそらく、先天的な障害もある。いわ

もっとみる