階段島シリーズ第3弾!『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』を読みました。
『いなくなれ、群青』で始まる階段島シリーズの第3弾を読みました。
タイトルから10代の叫びが伝わってきますね。感想を綴ります。
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現実世界側を書いたお話でした。
そして、魔女に迫っていく回でもありました。
「魔女」という設定が面白いです。ある意味、「現実で何でもできる設定」のよりしろで、魔女が力を使ったことにすれば、大概のことは受け入れられます。さらに、「魔女の性格」も興味を引くポイントです。ミステリアスなのか、普通の人なのか。本作では、、、読んでのお楽しみです。
本作では、魔女と主人公・七草の駆け引きが見所でした。何でもできる魔女と武器がほとんどないのに駆け引きできる主人公の対比が面白かったです。魔女の弱点のみをつくのは知恵の見せどころです。
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本作は青春小説に分類されるでしょう。その所以を考えました。
「誰も悪くないのに、悩んでしまう。」
これが青春小説たる所以でしょうか。悪人はいないけど、事件が起きます。ヒーローはいないけど、誰かが駆け付けます。誰でも、なんにでもなれるのが瑞々しいなって。
↑のような文が好きです。誰も悪くないのに、悩んでます。
「寝つけない夜に辞書を引く」ってのも、理由のないカッコよさがあります。なんとなくカッコイイを追及してしまうのも青春です!
ヒーローは登場しませんでした。が、誰かの不幸を見過ごせない人が救いを見出してました。誰も悪くないし、誰も戦わないけど、救われたお話でした。シリーズ本なので、次も読みます。
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。
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