【観察期間の細分化と詳しい推計💖】「The Effects of Japanese Foreign ExchangeIntervention: GARCH Estimation and Change Point Detection」:先行研究解説 No.13 2023/09/28
Introduction:卒業論文は早めに仕上げたい💛
私もいよいよ卒業論文の執筆に
取りかかる時期がやって参りました👍
何事もアウトプット前提のインプットが
大事であると、noteで毎日発信してきました
これは、どのような内容で
あっても当てはまります👍
論文を一概に読んでも
記憶に残っていなかったり
大切な観点を忘れてしまっていたりしたら
卒業論文の進捗は滞ってしまうと思います
だからこそ、この「note」をフル活用して
卒業論文を1%でも
完成に向けて進めていきたいと思います
私の卒論執筆への軌跡を
どうぞご愛読ください📖
今回の参考文献🔥
今回、読み進めていく論文は
こちらのURLになります👍
『The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection』
Eric Hillebrand Gunther Schnabl Discussion
Paper No.6 October 2003
読み終えた先行研究📚
『日本の為替介入の分析』 伊藤隆敏・著
経済研究 Vol.54 No.2 Apr. 2003
『Effects of the Bank of Japan’s intervention on yen/dollar exchange rate volatility』21 November 2004
Toshiaki Watanabe (a), Kimie Harada(b)
前回のお復習い🔖
The Effects of Japanese Foreign Exchange Intervention: GARCH Estimation and Change Point Detection
Eric Hillebrand Department of Economics, Louisiana State University
Gunther Schnabl Department of Economics and Business Administration, Tuebingen
5. Change Point Detection
今回の投稿も、引き続きKokoszka と Leipus (2000) によって提案されたARCHモデルの変化構造転換点の検知方法(the change point detector)を使用して、より体系的にサブ期間を特定し、為替レートのボラティリティの増加と介入期間を一致させるための代替アプローチについて考察します
為替レートと介入政策の時系列分析における「構造変化点の検定」について、先行研究にまとめられていることをアウトプットしていくことにしましょう🔥
前回の投稿で、取り上げたモデルの定式について、今一度確認した後に先行研究解説を進めて行くことにします
$$
\\
The Change Point Detection\\
r_t = \mu +\epsilon_t \cdot\cdot\cdot(7)\\ \\\epsilon_t|_{\Omega_{t-1}} \backsim N(0,h_t) \cdot\cdot\cdot(8)\\ \\h_t = \omega + \alpha \epsilon_{t-1}^2+\beta h_{t-1}\cdot\cdot\cdot(9)\\ \\The Definition of Change Point Detector\\ \\\hat{k}\equiv min \{ k:|R_k| =\displaystyle\max_{1 \le j \le n}|R_j|\}\cdot\cdot\cdot (10)\\ \\
The Statistic R_k\\ \\{\large R_k} = {\large\frac{k(n-k)}{n^2}} \Big( {\large\frac{1}{k}} \displaystyle\sum_{j=1}^k r^2_j-\frac{1}{n-k}\displaystyle\sum_{j=k+1}^n r^2_j\Big)\cdot\cdot\cdot(11)
$$
5.2. Results
GARCHモデルなどによる推計結果を報告する前に、次の点に留意する必要があります
第一に、KokoszkaとLeipus (2000)によって指定された構造変化点の検定(the change point detector)では、他の資産市場からの妨害を制御することができなかったことから、推定結果に歪みが生じる可能性があることです
第二に、為替介入期間の概要と変化点の推定値は、単なる偶然の研究に過ぎないということです
構造変化点の検出は、変化点と介入活動の間の直接的な相関関係や因果関係をテストするための特定のツールを提供してはないのです
第三に、構造変化点の検出では、異なるボラティリティのセグメントを識別することに加えて、非任意のデータセグメンテーションのためのツールを提供していることになります
以下、図3に構造変化点の検出結果を示します
なお上のパネルでは、介入額を10億円単位でプロットしています📝
ただし、1991年より前の期間については、事実上のデータが利用できないため、介入の代用として公式外貨準備の毎月の変化を使用します🌟
また、下のパネルは、連続するステップでのさまざまな数の変化点を示していることを確認しておきます
以下では、各変化点に対する考察を当時の経済情勢も踏まえて言及していくことにします
1995年3月初旬の最初の変化点は、日本 (および米国) の金融当局が日本円の過去最高値である1ドルあたり約80円を反転させるための努力を強化した時期に相当します
次の変化点は、1985年9月にあると解釈できますね
これは、プラザ合意の時と合致します📝
そして1999年の介入期間中の1999年9月に変化していることが見受けられます
第3のポイントは、追加の変更点が1991年の介入の1か月前の1991年4月と、日本の金融危機で円安を阻止しようとして大規模な円購入が行われた1998年6月に設定されると言えます🌟
そして、追加の変更点は、2000年の連速的な介入実施後の2000年6月と、2001年の介入期間直前の2000年12月に設定されます👍
ここで、セグメントと変化点の数を増やすと、1990 年代に変化点が集中していることが観察されます
しかし、変化点を介入イベントと関連付けることはより困難になってしまいます💦
2002年における構造変化点の検出では外国為替介入とボラティリティの増加を関連付けることができなかったとされています
さらに、変化点推定プロセスの頑健性をテストすると、変化点の位置が観察期間の長さと開始点に影響されることがわかります
これは、ボラティリティクラスターを特定するための、ごく最近のアプローチについてさらなる研究が必要であることを示唆していると解釈せざるを得ません
5.3. Change Point Segmentation and GARCH Estimation
変化点の検出は、開始点から独立して、ボラティリティ系列の非任意のセグメント化を取得する手法になります
これらの新しいセグメントのいずれかをローカルなGARCHモデルによる推定に適用することができます
そして、3番目のステップで提供されるセグメントを選択した理由は2つあります
第1に、変更点は財務省データサンプルの開始近くの1991年4月23 日に設定されているからです
第2に、後続のステップでは、信頼性の高いGARCH推定を行うにはいくつかのセグメントが短すぎるからです
それぞれの期間に対して分割したGARCH推定の結果は、表6で報告されています
1999年から2002年までの第2サブ期間の結果は、以前のローカル推定と一致しています👍
外国為替介入は為替レートに対して効果的であり、ボラティリティを低下させることに成功していると言えます
なお、1991年から1998年までの最初のサブ期間では、結果はあいまいなものになっていると言えます
特に、1991年4月から1995年2月までの第1期では、為替介入の有効性に関するb1係数はマイナスであり、統計的にも非常に有意な値となっています
しかし、円高へのシフトはドル購入と関連していることから、理論との整合性は皆無であることから、内生性バイアスの可能性の証拠を提供しているのです
加えて、1991年から1995年初めまでの数年間、外国為替介入によりかえって為替レートのボラティリティが増大したようです💦
その後、1998年半ばまでは、その影響はマイナスであるように見えますが、無視できるレベルではなかった、というのです
本日の解説は、ここまでとします
このような歴史や先行研究をしっかり理解した上で、卒業論文執筆に取り組んでいきたいです
今回、私が卒業論文執筆において取り上げる
24年ぶりの「円安是正」介入は本当にレアな経済政策
ということを再認識できたような気がします💖
私の研究テーマについて🔖
私は「為替介入の実証分析」をテーマに
卒業論文を執筆しようと考えています📝
日本経済を考えたときに、為替レートによって
貿易取引や経常収支が変化したり
株や証券、債権といった金融資産の収益率が
変化したりと日本経済と為替レートとは
切っても切れない縁があるのです💝
(円💴だけに・・・)
経済ショックによって
為替レートが変化すると
その影響は私たちの生活に大きく影響します
だからこそ、為替レートの安定性を
担保するような為替介入はマクロ経済政策に
おいても非常に重要な意義を持っていると
推測しています
決して学部生が楽して執筆できる
簡単なテーマを選択しているわけでは無いと信じています
ただ、この卒業論文をやり切ることが
私の学生生活の集大成となることは事実なので
最後までコツコツと取り組んで参ります🔥
本日の解説は、以上とします📝
今後も経済学理論集ならびに
社会課題に対する経済学的視点による説明など
有意義な内容を発信できるように
努めてまいりますので
今後とも宜しくお願いします🥺
マガジンのご紹介🔔
こちらのマガジンにて
卒業論文執筆への軌跡
エッセンシャル経済学理論集、ならびに
【国際経済学🌏】の基礎理論をまとめています
今後、さらにコンテンツを拡充できるように努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます📚
最後までご愛読いただき誠に有難うございました!
あくまで、私の見解や思ったことを
まとめさせていただいてますが
その点に関しまして、ご了承ください🙏
この投稿をみてくださった方が
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考え方の引き出しが増えた!
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大変嬉しく思いますし、投稿作成の冥利に尽きます!!
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今後とも何卒よろしくお願いいたします!
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