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FUTURE RUINS
身体の節々が痛い。一向に良くならない腰痛をおして会社の草野球に参加したからだろうか(9人しか揃わなかった)。更に言うならば逆シングルでライナーを捕った時に聞こえた「嫌な音」に起因するのだろうか。
反省会と称してかつて同じ部署で働いた3人でファミレスでポテトを摘む。とてもここでは書けないような鉄板ネタに笑ったあと「何か昔の話ばっかしてるね」と言い急激に場がしらける。
何か昔の話ばっかしてるね
A weekend in the city
9月とは思えない暑さの中、見知らぬ街を歩いていた。そもそもJRの33番線て何だよ、ハリーポッターかよ。京都の公共交通機関は初見殺しすぎる。
二条駅から徒歩10分ほど。住宅街の路地裏、接道要件ガン無視の小さな古民家がその焼き菓子屋だった。引き戸を引き店内に上がるとレジにいたAさんと目が合い、Aさんは目を丸くして驚く。ああ、昔と変わらないな。以前行こうとした時は閉店時間を過ぎてしまっていた。やっと行
Say “HELLO” From Far East
ホームに降り立つ。蜃気楼が見えるレベルの暑さに立ち眩みを起こす。
青春はなかったが思い出はある。重松清的ノスタルジーと蹉跌。からドラマ性をひたすら排除したような。
「せっかくその日に帰省するなら花火大会をいとこの家で観よう」
ああ、そういえば昔は毎年そんなイベントがあったね。高校生くらいまでだったか。
夜、いとこに会う。1番上のKくんの娘は中学2年と1年だった。
「おっきくなったね〜!中学生!
disillusion
なんでこんなことで情緒が乱れるんだろうな…。
頭痛で視界が揺れる中、うっかり乗ってしまったグリーン車750円の座席を少し倒し気持ちを落ち着かせてイヤホンを耳につける。
「へー、H君もバンドやってたんだ。どんなのが好きなの?」
会社の飲み会で、2つ下の部下とひょんなことからバンドの話になった。会社の中で私がバンドをやっていることを知っている人は1人しかいない(その人物の夫がサークルの同期という奇跡
standing on the edge
こんなはずじゃなかったを繰り返しているうちに取り返しがつかないくらい歳を重ねていることがとても恐ろしい。記憶力を頼りにあの頃のアンセムを爆音で聴いても、時間は戻らない。少なくとも子供の頃思い描いた35歳はもっとまともで、もっと大人だった。
そういえば身近な「まとも」の権化こと兄一家は仕事の都合でもうすぐ日本を離れてしまう。兄の子たちは将来何らかのプロフィールを綴るときに「幼少期は親の仕事の都合で
Israel's son
秋から試験がポツポツあり、受かったり受からなかったり。大学時代とは言わないが20代の頃にもうちょっと勉強しておけばという気持ちはあるが、いくらでも思いつくそれらしい言い訳で何とか合格者一覧に載っていない自身の受験番号のことを頭の片隅に追いやる。ライブを詰め込みすぎたとか、体調を崩していた。だなんて。さもしい。
ここ数年、バランスをとろうとしてバランスを崩している。「まとも」を一顧だにすらせずに解
my little underground
1番苦手な作業と言っても過言ではないかも知れない。私は家具を組み立てるのが圧倒的に苦手だ。空間認識能力が皆無なのだろうか。取説の図解を見ても平気で間違える。これは流石に1人でいけるだろとかつて臨んだローテーブルの組み立て(部品6つくらい)すら机下の収納スペースの取り付け方を間違えた。
暫く前に届いたが手を付けられずにいた机(学習机とオフィスデスクの中間のようなやつ)に悪戦苦闘しながら、悲鳴をあげ
never lose that feeling
安酒で薬とサプリメントを胃に流し込む。それが酩酊か睡眠かはわからないまま目が覚め、変わらない、少し温い地獄のような日を繰り返す。場所もわからないくせに、リセットボタンを探している。トップバリュの黄色の酒は、変な臭いがする。インダストリアルな味がする。美味しくはない。
高校生の頃、バンド組みたい…なんて思いながらもそんな友達はおらず外部で組む度胸ももちろんなく、ひたすら鬱屈としていた。毎週自転車圏
nothing much to lose
大学時代の友人と久しぶりに会い映画を観た。
回転寿司で感想を交わす。「にしても、昔みたいに食べられなくなったよな」「わかる。10皿いかずに『もういいや』ってなる」そう答えた私の眼前には最終的に12皿が積み上げられた。
横浜でもう一人の友人と合流するまで1時間強あった。どうしよっか。とりあえず、海、見に行くか。
日はまだ高く、風もそれ程なく、「冬の海も悪くないね」人がまばらな海をほとんど会話もせ
emptiness inside
何も出来ないを繰り返しているうちに34歳になってしまった。そして今年も終わってしまう。
宅建は持ってても自宅は一向に売れない。目減りする通帳の残高を睨むが増える気配はない。頭で資金繰りを計算をし、ため息をつく。
就職してからずっと勉強をサボってきた、そのツケを嫌というほど払わされている。喪失した習慣はなかなか戻らない。通勤の往復2時間、スタジオの往復3時間。教科書の中身は意識の圏外を通り過ぎて
フィールドオブドリームス
喉の酷い腫れと頭痛、鼻水。「あーやっちまったかなぁ」低い天井を見上げため息をつく。身体が自分のものではないかのような浮遊感。
ひとまず職場に連絡し、然るべき時間にあらゆる病院に電話をする。合否待ちの受験生のような気持ちで日中を過ごす。
結論から言うとただの夏風邪で安堵したが、翌日、未決裁の書類の山に再び体調が悪化する感覚を覚えた。
禁忌を犯してしまった。通勤時にグリーン車に乗る行為。ホームで