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薄いペラペラがコンセプトです。最近の詩がはいっています。です。
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2023年1月の記事一覧

[詩] あればあるだけ

看板があって ここにはかって電車が走っていた と書いてあり だからなのか ここを通る人たちは…

林ケンジ
1年前
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[詩] 雑に軽い

わからない 歩く 真ん中 そう、真ん中の  「目をつぶった時、まぶたの裏が   何かに似てい…

林ケンジ
1年前
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[詩] いきいきと廃墟で

実は白かった空気 灰色と黒の混ざった舗装道路が 雨で濡れていく時 黒くなっていく様子が 影と…

林ケンジ
1年前
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[詩] 日記のようなものをこねる

自転車に乗り ショッピングセンターに行く あなたと話す声が 重なり合う電線に切断されて 軽や…

林ケンジ
1年前
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[詩] やっぱりぼうっとしていた

ヤクルトを飲むとき のどががら空きになる 光った 夢のように  回転している 実際の夢は回転…

林ケンジ
1年前
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[詩] テアストロモニカ

「H」をつくるときには 手助けが必要 たどり着くことは 最近の流行りから言うと 波打ち際 カ…

林ケンジ
1年前
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[詩] 懐かしいとはちょっとちがって

トランクの中に、なにも入っていなかった、 そう、あんなでっかいトランク、 運んでいたでしょ、でも、カラッポで、 なんでって聞いたら、ガラガラが、 もっとガラガラになるのが、おもしろいって、 なにがおもしろいのか、わかんなかったけど、 わたし、そうなんだって、 いうしかないでしょ、わたしだって、 いつも、そうなんだって、言ってる。 不思議なのは、一度ね、この話、聞いたら、 今はムリだけど、どこかで、ガラガラって、 トランクじゃなくてもよくって、 スーパーなんかにあるでっかい鉄の

[詩] 声がはえていた跡

騒がしくもなく静かでもなく 公園の横を通り過ぎるとき  甲状腺に逆らわずに 口を開ければ  …

林ケンジ
1年前
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[詩] ルルルルル

ゴーストが今夜やってくる 何回もとなえたら 本当にそうなる  なる。なる? なるはころがる …

林ケンジ
1年前
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[詩] パンの音

できない いっきに  とびでてしまった しかないなら そびえる?  それとも たくらむ? 笑…

林ケンジ
1年前
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[詩] 私の土地で

眠い中の言葉は 契機を待ってさまよって りんごを剥いていました たぶん夢の中で 緊張が失われ…

林ケンジ
1年前
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[詩] えすけいぷ・エスケイプ

エスケイプの意味はしっている 使ったことは一度もない?  それとも 草むらが 奥から ナイフ…

林ケンジ
1年前
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[詩] 時間は思ったよりもはやくたつ

今日は朝からもげる それは美しいことだけど 憑依されるのはうっとおしい 替わりにすべて切り…

林ケンジ
1年前
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[詩] 陽のあたる

冬にぼやけた照明がついて  足元を照らしているはずが バナナが房からもぎ取られた 膝から下は見えなくて 冬眠している魚を探す子どもに 挨拶されて 感覚もなくなり 骨盤だけで足を動かし 鳩がたくさんいて そのうちの1羽が鳴き こっちを向いて目があった 栗はグラッセだったから もう剥かれていた 声が呼んだんだけど そんな歌はないし 誰かが大声で歌っていた 面白いから歌を背中に浴びながら 膝から下で 黒の上を滑るように歩いてゆくのを 彼は見ていた 美容院ではハサミが2回空気を切り