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[詩] 時間は思ったよりもはやくたつ

今日は朝からもげる
それは美しいことだけど
憑依されるのはうっとおしい
替わりにすべて切り落としたし
だからあれは文字なんだ 
重いから
きっと軽い魚の文字は
跳ねる姿が美しいけど
田から上のクのような部分だけの
タイポはないし
田んぼの下の部分は
あれは乾ききった流星群 
「見えないけど、まぁいっかだね。」
本当は流れている、タイポは星座
接触部分だけ、もがれたものでもある
やっぱり乾いてしまって
あれは冬ごもりを終えて
少し芽を出した時がもぎどき
「もぎどき」を半分に切って
もぎにして 思いついたことは
今は鍋が食べどき
「全部捨ててしまって星になれ」
あまり熱してはいけない
溶接されたなんて具材は
星にもなるから
そびえ立つ長すぎる棒状の星座
「だからもう一方の端が見えないのか。」
そんな理由から
わたしは金属製のネッシー座を
信じることができるし
クッキーの上に溶けたチョコレートで
コールアンドレスポンスのように
描かれたシュッとした顔
霧の中のシャッター商店街の路地を
曲がったところにある壁の染み
雨で溶けかかったポスターがやっぱり
「チョコレートだったんでしょう。」
ちがうあれはただの灰汁
集まって固まったらすくうことにしよう
もう夕飯の時間で食べごろなんだ

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