学校が変わる「令和の日本型教育」
2024.2.15【203限目】
3学期もあとわずか
3学期も半ばになり、あと1か月もすれば卒業式・修了式がやってきます。2月末には卒業生を送る会の練習や、1年間のまとめの時期に入り、あっという間に3学期が終ってしまいます。
地域の学校通信
先日、地域の回覧板に、小学校と中学校の学校通信の2月号が入っていました。
(小学校の学校通信より)
『令和6年度から冬季休業期間が長くなり、近隣市と同様に1月8日が3学期の始業式となります。改正の理由として「年間授業時数を大幅に上回っている状況を改善することによる児童・生徒の負担軽減」「教師の働き方改革の推進」が挙げられています。
これらは、文部科学省の提唱する「令和の日本型教育」に向けての施策の1つでもあります。
本校においても、今年度年間標準授業時数を大幅に上回っている状況があり、今年度3月11日から3月22日の修了式まで、全校一斉で短縮授業を行う予定です。』と、記されていました。
(中学校の学校通信より)
『~協働的な学び~ 1年生は3学期から協働的な学びの取り組みを進めています。「協働的な学び」を実現するためには、生徒一人ひとりが「自立した学習者」になることが求められます。・・・・・・
中央教育審議会が「令和の日本型教育」の中で、子どもたちに育むべき資質・能力として「自分のよさや可能性を認識する」「あらゆる他者を価値のある存在として尊重する」「多様な人々と協働しながら様々な社会の変化を乗り越える」「豊かな人生を切り開き、持続可能な社会の造り手となる。」ことを挙げています。
このような資質・能力を育成するためには、「協働的な学び」が必要だと考えます。それは子ども一人ひとりの良い点や可能性を生かすことで、異なる考え方が組み合わさり、よりよい学びを生み出していく学び方です。
「協働的な学び」によってお互いを尊重する関係が生まれ、よりよい学級経営や学年経営に繋がると考えています。・・・・・・
誰一人取り残さない学校を作りたいという願いを込めています。』と、記されていました。
どちらの学校も「令和の日本型教育」を推進して、新しい時代に対応する教育を実現しようとされています。
令和の日本型教育
「令和の日本型教育」とは、2020年代を通じて、実現を目指すべきとされる学校教育の在り方を指します。
文部科学省に置かれている中央教育審議会が2021年1月26日に公表した答申。
「『令和の日本型教育』の構築を目指して~すべての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びの実現~」の中で、具体的な在り方が示されています。
~学校教育環境が抱える課題~
・家庭や地域で行うべきことを学校や教員が担っているための負担増
・子どもたちの多様化
・教員不足
・少子高齢化や人口減少による学校教育の維持
現代の学校教育環境が抱えるさまざまな課題を解決するためにはこうした背景を踏まえて、以下のような取り組みを推し進めていく必要があるとされています。
・教育振興基本計画の理念の継承
・学校における働き方改革の推進
・GIGAスクール構想の実現
・新学習指導要領の着実な実施
*GIGAスクール構想とは…2019年12月に文部科学省が発表した教育改革案の事です。最新のICT技術を活用して、個別最適な学びを実現するためにGIGA構想を進めています。「すべての児童・生徒がグローバルで革新的な扉を」と、言う意味が込められています。
この日本型学校教育は、現在の学校教育環境が抱えている課題に対応するために「子どもの側に立ち、子どもを主語にする」という学ぶ側からの視点でとらえ直し、すべての子供たちの可能性を引き出す「個別最適な学び」「協働的な学び」の実現を目指しています。
予測困難な時代
社会の変化が速く、予測困難な時代と言われています。先行きが不透明な中で、今後の社会の状況の変化を見据えて、目の前にある課題を見つけて、自分で考え、様々な立場の人と議論して解決して行くことが出来る人を育てる教育が必要になっています。
そのためには、子どもたちの可能性を引き出そうとする学びが学校に求められています。
日本の学校教育の成果を踏まえつつ、未来の時代においても変化に適応できる形成者を育成できる学校教育の在り方を「令和の日本型教育」が示していると思います。
近い未来に、学校は大きく変わっていくと思いました。
【今週のけい先生】*担当:夫(父)
14日に美容師の次男が、けい先生のカラーとカットに来てくれました。(私はカット)
好物の焼肉の材料を買いに行き、次男の好きなおかずを食卓に並べていました。夕食後のコーヒータイムの後、二人の髪をきれいに仕上げてくれました。けい先生は、いつもより短くカットした髪型が気に入ったようでした。
ほぼ毎月、お抱え美容師に家で、カットしながら会話が出来る事を夫婦で幸せに感じています。
【編集担当より】
予測困難な時代というのは、ビジネスでもここ10年くらい、VUCA(※)というような言い回しで、よく目にすることがあります。
※VUCA
VUCAとは、一言でいうと「先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態」を意味します。元々は1990年代後半に軍事用語として発生した言葉ですが、2010年代に入ると、昨今の変化が激しく先行き不透明な社会情勢を指して、ビジネス界においても急速に使われるようになりました。
VUCAは、こちらの4つの単語の頭文字をとった造語です。
V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)
どんな時代でも、予測困難ではありますが、特に向こう10年は、かなりSFっぽい世の中になるかなと個人的に期待しています。
記事で引用している、「令和の日本型教育」の資質・能力は、大人になっても大事なことで、子どもの間に少しでも価値観として持ち合わせることができれば、人生を通じての良い指標になることかと思います。
”中央教育審議会が「令和の日本型教育」の中で、子どもたちに育むべき資質・能力として「自分のよさや可能性を認識する」「あらゆる他者を価値のある存在として尊重する」「多様な人々と協働しながら様々な社会の変化を乗り越える」「豊かな人生を切り開き、持続可能な社会の造り手となる。」ことを挙げています。”
特に、「多様な人々と協働する」というのは、デジタルでの交流が盛んになった現代においては、大変重要な能力かと思います。リアル・対面での協働でさえ大変なのに、オンラインで協働するには、かなりの労力とスキルが必要です。
そういった能力を向上させるには、仕事以外にもたくさんの集まりや団体に所属するのは良いことかと思います。チームで何かを一緒に行うことで、必然的に磨かれるかと思います。
先日、趣味のサッカーで、所属しているリーグのカップ戦がありました。決勝トーナメント1回戦で、逆転からのPK戦で勝利し、大変盛り上がり楽しかったです。
大人になると、新しいこと・新しい趣味を始めるのもなかなか億劫です。また新しい友人と出会うのも子供の頃よりハードルが高いです。
ぜひ興味をもったことや、人に勧められたことがあれば、一回やってみるというのは、良いことではないでしょうか。
今年は、少し春が早く来そうです。良い季節にたくさんの出会いがありますように。