スポーツと精神医学(4):コロナ禍はプロアスリートのメンタルヘルスに影響したか?~海外文献の紹介~
皆様、こんにちは!鹿冶梟介(かやほうすけ)です。
昨年のサッカーワールドカップ・カタール大会、ご覧になりましたか!?
日本は前大会同様ベスト16でしたが、ドイツ、スペインを倒してグループ1位通過を決めたのは感動しました!
日本代表の活躍以外にも各国のスーパースターのプレーに観客そしてお茶の間の皆様が興奮し、コロナ禍の鬱憤を晴らしているかのようでしたね。
やはりスポーツは素晴らしい!
ところでワールドカップを見ていて、ふと...
「選手はみんな潑剌(はつらつ)とプレーしているけど、コロナ禍でプロスポーツ選手のメンタルヘルスってどうなったんだろう…」
…と、精神科医として素朴な疑問が湧いてきました。
そこで今回は、コロナ禍がプロアスリートに与えたメンタルヘルスへの影響について、システマティックレビュー(複数の研究結果をまとめた論文)をご紹介したいと思います。
今回もデータが膨大であるため、一部の研究データのみをご紹介します。
【研究紹介】
<目的>
COVID-19パンデミックがプロスポーツ選手の身体活動、精神状態、QOLに与える影響を評価する科学的論文をレビューする。
<方法>
調査対象期間およびデータベース: SARS-CoV-2コロナウイルスの流行開始から2021年7月12日まで、医学データベース(PubMed, Scopus, Embase)から詳細な系統的調査を実施した。
対象基準: (1)ピアレビュー誌に掲載された原著論文、(2)研究対象者の年齢(18歳以上)、(3)プロスポーツであること、(4)研究結果とレビューの対象が一致していること、が条件である。
<結果>
レビューの最終的な組み入れ基準を満たしたのは、14の論文であった。
レビューの対象となった論文には、合計5434人の回答者が含まれている。女性グループ(n = 2742)が被験者の51%を占め、男性グループ(n = 2692)は合計49%であった。
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