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今回のおすすめ本 プラトン『パイドンー魂の不死についてー』

みなさんこんばんは📚
今回おすすめするのは、プラトン『パイドンー魂の不死についてー』という本です!

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 本作は、ソクラテスが告発され刑死した後にエケクラテスとパイドンが話をする場面から始まります。パイドンはソクラテスが刑死する早朝、ソクラテスの弟子たちともにソクラテスのもとに集まっています。ソクラテスは早朝から日暮れまで「魂の不死」について哲学的対話をしたとされ、その内容がパイドンによって明かされていきます。

 ソクラテスは、人間は神の所有物であるため自殺はしてはいけないとしています。しかし、ソクラテスは刑が確定されてるとはいえ「死」を肯定的に捉えています。神の所有物である(=庇護下にある)
ことから離れてしまうのに、なぜソクラテスは平静でいられるのでしょうか。ソクラテスは「哲学者とは死ぬことの練習をしているもの」とし、死とは魂が身体から分離するだけであり、哲学者は魂となるだけで根源的に死ぬわけではない、と考えています。ここでソクラテスの友人ケベスは「人が死ぬと魂と身体が分離したとして、すぐに魂は消え去ってしまうのではないだろうか」と反論します。ここからソクラテスの哲学的説明と証明が展開されていきます。

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1,524字

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