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2022年3月の記事一覧

国宝刀剣を色々分類してみた

国宝刀剣を色々分類してみた

さていきなりですが刀工の中で国宝指定数が多いTOP3は誰でしょう?
天下三作と呼ばれる正宗、江、吉光でしょうか。
また、五ヶ伝で一番多いのは備前ですが、2番目はどこでしょう?

などなどぱっと答えられる方は相当な玄人に思います。
私もあやふやだったので改めて調べてみました。

①とりあえず刀工銘を羅列山城伝 19振
三条1
久国1
則国1
吉光4
綾小路定利1
来国行1
来国俊5
来国光3
来国次

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就活で刀趣味を話すべきか?

就活で刀趣味を話すべきか?

就職面接…
もう今から13年も前の話になってしまった。
当時面接で「趣味は何ですか?」とか「休みの日は何をしてますか?」という質問は良くされていたと思う。
遠回しでつまらない質問するななどと思いながらもその質問の意図が分からないわけではないので答えていたが、なんと答えていたかまでは覚えていない。まぁ、とって付けたようなその程度の趣味をそれっぽく語っていただけなのかもしれない。

今は私にとって日本

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刀を所持していない人は刀のお手入れや管理にどんなイメージを持っているか

刀を所持していない人は刀のお手入れや管理にどんなイメージを持っているか

先日Twitterにてアンケートを2つ取らせて頂きました。
1つ目が刀を持っていない方に向けて、お手入れや管理が大変そうに感じるか?
2つ目が刀を持っている方に向けて、実際お手入れや管理が難しく感じるか?
というものです。
ご協力くださった皆様本当にありがとうございます!
集計が終わりましたので、結果発表です。

①刀を持っていない方に質問。お手入れや管理が大変そうに感じますか?刀を持っている方は

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刀には昔の記録が沢山残っている

刀には昔の記録が沢山残っている

刀には押形と呼ばれる、刀の茎や刀身の一部をスケッチした資料が室町時代頃から残っています。
これらは元々は刀の記録資料(例えば江戸時代前期に成立した埋忠銘鑑は、埋忠家が金具の製作、刀の摺上げ、金象嵌の嵌入、売買など仕事を依頼された刀を押形として記録している)としての意味合いが強かったようですが、刀は長い歴史の中で火災や時代経過による紛失など、失われるものも多かったです。
にも関わらず、これらの押形に

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日刀保の事前申請システムを使って、 特別重要刀剣審査に申し込んでみた

日刀保の事前申請システムを使って、 特別重要刀剣審査に申し込んでみた

という事で今回は愛刀の綾小路を初めて特別重要刀剣審査に申請して見ようと思います!

結果はいずれこのブログでも公開しますが、日刀保の申請がネットでの事前申請に変わったのは以前こちらで紹介した通りです。

今回はこのシステムに沿って申請してみましたので、その様子をお伝えします。非常に分かりやすいシステムだったので難しく構えなくても大丈夫でした。すらすら出来ると思います。

・申請手順一度も登録した事

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試し斬り時に刀身に付ける柄がゴツイ

試し斬り時に刀身に付ける柄がゴツイ

試し斬り。
桃山時代から江戸時代にかけて行われた刀の性能を試す作業。
その結果を受けて刀を鍛錬しより斬れる刀を作ったり、切れる度ランキングのような業物位列表というのも作られた。
武士の間ではより切れる刀が求められ人気だったのだろう。

これにより例えば体を3つ重ねて全て両断した場合は「三ツ胴」などと茎に金象嵌で記録され、まるでその刀の武勇伝を付加価値として刀に乗せているようにも見える。(因みに歴史

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台付二重ハバキをじっくり見てみる

台付二重ハバキをじっくり見てみる

昨日刀装具をルーペで見てみて感動したわけですが、今まで慣れ親しんだ愛刀やハバキなどもルーペを通して見てみる事でいつもと違う表情を見せてくれます。
という事で今回は江戸時代頃に作られたとされる金無垢台付二重ハバキを
ルーペで見てみました。
ハバキの大きさは「横27㎜×高さ20㎜」ほど。

ちなみになぜ二重と言うかといえば、以下のように分離するからです。
透かしで家紋を入れるなんて凄い技術ですよね。

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刀装具鑑賞とルーペの偉大さ

刀装具鑑賞とルーペの偉大さ

鑑賞会などに行くと刀装具をよくルーペを使い見ている人がいる。
刀剣店に行ってもルーペを使って見なさん見ている。
最初ルーペで何見てるんだろう?
肉眼で結構見えるんじゃない?
と思っていたので買っていなかったのですが、鑑賞ポイントなどの話をお聞きする中でなるほどこれはルーペが無いと見えないかもしれない、となったので買ってみました。

Twitterで金属製のルーペは落とした時に対象物を傷付ける可能性

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白鞘袋に付ける木札

白鞘袋に付ける木札

白鞘袋に付ける木札という物があります。
刀剣店や刀を多く所有する個人の方で鞘から刀身を出さずとも中身が分かるようにする為の工夫でもあります。
この木札の形はまさに人それぞれでとても楽しいので紹介します。

刀を美術品として見る人、道具として見る人、研究する人

刀を美術品として見る人、道具として見る人、研究する人

刀を所持して分かった事の一つが、刀への接し方は人それぞれという事。
刀に美術品としての価値を見出す人もいれば、居合などで使用する道具としての使いやすさに価値を見出す人もいる。
また、刀そのものを研究対象にする事で知見を広げる事に価値を見出す人もいる。
今回私自身の意見をまず書くとすれば、それぞれのフィールドにいる人達同士が同じ価値観で話すのはなかなかに困難で、でもTwitterなどではその前提が隠

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似た感性の愛刀家との会話は弾む

似た感性の愛刀家との会話は弾む

感性の似た人がいる。
良いと思うものが共通していたり、求める物が同じようなものだったり。
そんな人に出会った時は大体着眼点も同じなので会話も弾み面白い。

例えば刀の姿で言えば、
・南北朝期のように身幅が広くてがっちりした豪壮なものが好きな人
・新刀あたりの普通位の大きさ(定尺)のものが好きな人
・平安から鎌倉期の山城物のように細身で優美なものが好きな人

に好みが分かれる気がする。
因みに私は山

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