【ダークファンタジー小説】ウィルトンズサーガ『古王国の遺産〜受け継がれるレガシー』 第10話
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「分かっています。誤解されやすいのですが、彼はあなた方に対する敬意を欠いているのではありません。彼はただ、こうしたければ他者に影響され過ぎるのです」
長は弁明した。申し訳なさそうにしてはいるが、ウィルトンやアントニーの不快よりも、べナリスの都合を優先する気なのは見て取れる。
荒事師の長としては、その方が良いのだろう。我々は敬意を払われる英雄ではあるが、彼女の仲間ではないのだから。ウィルトンはそう思った。
「よくそんなので荒事師なんてや