【創作小説】まわれ！今川やきくん！ベルギーの巻⑷

青い旗が立っているビルの 向かいのお店。

いるのは 青い水玉模様の今川焼きと顔だけ青い鳥、そしてワッフルさん。


「ところで キミキミ、ワッフルさん。オレはだな…こないだまで フィンランドにいて、縁あってベルギーに来たんだが…」


縁？…縁なのか？
マイルールなんじゃ？
まぁ、良い。


「まあ！フィンランドから？ どんなご縁かしら？」

「青い鳥だよ…。そう…あの幸せの青い鳥…それは足元にある幸せ…ふ…」


なんだ？そこの水玉模様…。
幸せ分かったようなクチを聞いて…。


「ああ！ベルギー出身のメーテルリンクが書いた “青い鳥 ” ね！」

「そ！そうなんだなーーーー！フィンランドで オレはいろんな幸せを感じて、青い鳥を思い浮かべたんだ！」

「ペ！」

「そして メーテルリンクの故郷、ゲントに行きたくなった！リアル青い鳥に乗って！」

「ペーーーーっ！」


「あ！この 顔だけ青い鳥さんに乗って来たのね！」

「そ、そうさ！青い空を 渡って ふと見下ろしたら、たくさんの青い鳥がパタパタしてて…近づいてみたら、青い旗だったのさ！」

「ああ、あそこの旗は EU(イーユー)の旗よ！」

「EU！？何だそれは？旨いのか？」

「あはは！食べ物じゃないわ！ヨーロッパ連合(れんごう)のことよ」

「連合…？ ヤンキーか？」


この水玉模様め…！


「ち、違うわ！ヨーロッパの国々をまとめる とても大切な機関なのよ！」

「そ、そうなのか…。ジャムの会社じゃなかったのかーー！」

「ペーー！」


おまいら 勘違いもはなはだしいな…。


「じゃあ、なぜ旗は 青いんだ？」

「青い色のは “ あおぞら ” を表して、円い１２個の星は ヨーロッパの人々の 強い絆(きずな)を表しているの」

「なあーーるほどぉ！！」

「EU スゲーーーーーーッ！！みんなで 幸せになる絆だな！」

「ペーーーーーーっ！」




続く