【創作小説】まわれ!今川やきくん!フィンランドの巻(14)
ギィ…バタン!
「 幸せくん、おうちへ帰って行ったな…。
カ、カ、カーーーーーーッ!ヤバかったぜーーーーっ!」
「ぺっぺっペーーーーっちゃん!」
「青汁が飛んで来た時は さすがのオレも クールな今川焼き人形を 保つのに プルプルしちゃったもんなーーっ!」
「ぺっぺーーっ!」
シナモンの下地に 青汁の水玉模様を付けた今川焼きと 顔だけ青い鳥…。
しかし、青汁って緑色だよね?
まあ…良い。
「ホーッホッホ! 今川やきくん!ステキな模様になったの!」
プラス思考のサンタさん…。
「サンタさん!サンタさんは ずっと ここに居たのに、ゴーグルは オンニのおうちに届いてるのか?」
「ホホ…きっと届いてるはずじゃ…のぅ?トントくんたち…?」
「はい! ちゃあ〜んと 届けました!」
「そうか!そうか! トントくんたち たくさん活躍してくれて どうもありがとう!お疲れさま」
「ああ!トントくんたちか!そういえば オンニの後を追って行ったもんなーー!」
「ふふ!そうだよ!ボクたち ジャムにするために残しておいた 少しのブルーベリーの実を持って、オンニの後を追ったんだ」
「な、なーるほどぉ…」
「オンニが森で ブルーベリーの実を探している間、ボクたちは 森の奥にあるブルーベリーの木に 実をつけたのさ!」
「ほ!ほぉーぅ!トントくんたち!やってくれるじゃないかーーーーっ!“ 必殺!ブルーベリーの魔法!” だなーーーー!」
「ふふ!そしてゴーグルは…」
「うむ…。トントくんたちは ワシが使っていたゴーグルも一緒に持って行き、さっきオンニのおうちへ届けてもらったんじゃよ」
「オイオイオイ!ゴーグルの魔法も使ったのか!サンタ…おぬしも やるよのぅ…ガハハ!」
サンタさんに向かって、もはや どうにでもなれ 状態の今川焼き…。
「あれ? 今川焼きくん 水玉模様になってるね!それもステキだね!」
「ガ…!ガッハッハ!トントくんたち ありがとう!これもクールでイケてるだろ?」
「ぺ?」
え? そうでもないと思うけど…。
コン!コン!
「サンタさん! 居ますかぁ〜?」
「おや?次の子供が 訪ねて来たようじゃ」
「あっ!あー!そ、それじゃあ!サンタさん!トントくんたち!イケてるオレたちは ここいらで おいとましようじゃないか!」
「ぺっぺ!」
「そうか…。今川やきくん、ペーちゃん、これからどするのかの?」
「ん…うーん…」
「今川やきくん、これを持って行きなさい」
「あ! これは!? ありがとう!サンタ殿!」
殿?
「よ!よぉ〜し!次! 決まったぜーーっ!」
「ぺっぺーーっ!」
「フィンランドの次はっ!!」
「ホホホ!?」
「んんん!?」
どこなんだ…?
フィンランドの巻 完
次の国へ 続く
…のだが、今回は おまけをつけよう。
今川やきくんたちが フィンランドを去った後…。
オンニから サンタさんへ お手紙が届いたよ。
『サンタさんへ
おうちへ帰ったら なんと!本当に ゴーグルが あったんだ!
サンタさんのおかげで、ボクは スキーのクロスカントリー大会で 《がんばったで賞》を もらったよ!
サンタさん! ステキなゴーグルを どうもありがとう!
オンニより』
オンニ 良かったね!
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