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ママのこと

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59才で膵臓がんで亡くなったママの記録。 病気発覚から亡くなるまで1ヶ月半。 人間ってこんなにすぐ死ぬんだ。へなちょこな娘が頑張って向き合った記録。
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#思い出

ママのこと⑲旅立ち

その日の早朝、おばさんが仕事前、気になるからとママの様子をみにきた。

酸素濃度を測って足の指先を見ると、チアノーゼが出ている。

末妹を呼んたほうがいい。 

と冷静に言われた。

もうそろそろなんだ。しかしパパはいない。

しばらくして、妹2人来て3人で交代でママを看たた。
ママの好きな番組をテレビで流したり、好きだった音楽を流したり。

ママはすうーっと吸って、しばらく止まっては〜と吐くとい

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ママのこと⑱最後の夜

介護保険の審査が終わった。
審査員の人正直驚いていた。こんなに若くして衰弱しているひとが申請するなんて珍しいだろうな。

何も飲んでないのに、トイレに行くと言って尿がたくさん出た。

いままであまり出てなかったのでうれしかったけど、ばあばが、
「じいじが亡くなる前の日の晩、何回もおむつを変えたんだよ。でもまだそんな時期じゃないと思うんだけど。」

と。それってそういうことかぁ〜。

おむつから漏れ

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ママのこと⑰不穏

翌朝すぐに役所へ行き、介護保険の手続きをした。本当なら審査にくるのにしばらくかかるそうだが、次の日には来てくれた。
役所の駐車場でパート先にしばらく休むことを伝えた。

帰ると訪問看護の来る時間になっていた。
週3回で契約していたけど、毎日来てくれることになった。
それだけでとても安心した。
ママはまだトイレに自分で行けていた。でも心配なので紙おむつをするようにした。

おむつはばあばが自分のをと

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ママのこと⑯一人っきりの告知

診察日を控えて、どうも様子が気になって、訪問看護に連絡をした。

薬を増やしたせいか、寝ていることが多くて明らかに数日前から意識が低下している。

最初は診察で医師に相談して。といわれたが、診察も行けるかわからない。と返すと、介護タクシーもありますよ。と言われた。
そうか。そんなのもあるのか…。

一旦電話を切ったけど、再度電話がかかってきて、様子を見に来ますねとのことだった。

そして診てもらう

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ママのこと⑮入院しない選択

ママは寝ていることが多くなった。
もちろんソファーに座ったままだったけど。

そして突然立ち上がったり、歩きだしたりということもあった。支えていないと倒れるのでいつでも見ていなければいけなかった。

夜パパと2人だったとき、パパかうたた寝している間に立ち上がったらしく、転んで頭を打ってしまった。

それまでなんとかポカリなど飲めていたけれど、それも拒否するようになった。

訪問看護の人は早めに契約

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ママのこと⑭境目

待合室で待っていると、連絡したパパが来た。
午前中で終わると思っていた診察が、もう17時くらいだった。

しばらくするとママは落ち着いたようで、中に入れてくれた。
ママは憔悴しきっていて、
「あ〜痛かった〜」
と言葉を話せた。そして
「早く薬局に行かないと、閉まっちゃうよ。薬がないと困る。困る。」
と心配しだした。

私が先に薬局に行くことにして、パパにママを連れ帰ってもらった。

薬局で待ってい

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ママのこと⑬救急

退院してから2回目の通院日。
ママは着替えるのもやっとで、行きたくないといっていた。
この頃から夜はばあばがママといてくれることになった。

なんとか着替えさせて私の運転で病院へ向かった。

入口でママを降ろして、駐車場へ車を置いてから私も病院へ。

ホールでママは待っていたけど、歩くのが辛いようで、「車椅子借りようかな」と。

車椅子を借りて内科へ。

予約でも総合病院はかなり待つ。
やっと呼ば

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ママのこと⑫怖がりな自分

 ママは治療しないと決まってからクレジットカードや通販の会員などの解約をしだした。

私は悲しかった。それじゃあほんとに死んじゃうみたい。

ママはじいじを癌で亡くしてるから、これからどうなっていくかが分かってる様だった。

意識があるうちに…後から家族が困らないように…。

コストコの会員だけお店に行かないとできないみたいで、どうしようどうしよう。と言っていたので、そんなの私がやるから気にしない

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ママのこと⑪自宅療養

ママが自宅療養するにあたってみんながそれぞれいろいろしてくれたと思う。

ママの妹(叔母さん)はどこかで見つけて是非試してほしい!とガンにも効くという電気治療の機械をレンタルしてきた。これ1ヶ月のレンタル料が10万以上もするもの。
 叔母さんは看護師ではあるものの、ママの回復を信じてた。というか現状を信じたくなかったのか…。
お金のことは気にしないで!と借りてきてくれた。
いろいろな周波数があって

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ママのこと⑩通院

お正月休みの後半、ママはやっぱり具合が悪くなって救急で病院へ行ったらしい。全然知らなかった。
そこで抗がん剤はもうやらないことになったそうだ。

 効果がなかったということだろうか。つまりもう治療はしない。ということだ。

 私はなぜか自分も死ぬんじゃないかという気持ちに支配されていた。
なぜかわからないけど、次は私の番だという気持ち。
病気なのはママで、1番苦しいのはママなのに。

 動悸がすご

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ママのこと⑨最後のお正月

昨日は妹たちが来て賑やかでした。ママも一緒にいる気がする。ママがいたらもっと賑やかだよね。

年末にママが退院して、私が食事を作りパパとママに届ける生活だった。
すぐにママの1番親しい友達2人が来てくれて、おしゃべりしている姿に少しほっとした。

年明けは妹2人の家族も来ることになった。
いつもはママが率先して買い出しやメニューを決めたり、準備をしてくれるお正月。

今年は妹と相談してオードブルな

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ママのこと⑧退院

大晦日です。今日はなんとも調子がよく、パパを誘って神社に行ったり。夕ご飯を張り切ってつくれたりした。ママが退院した大晦日はどんなだったろう?もう忘れてしまった。

年末、息子のサッカーの蹴り納め日。ママは退院してきた。

これから息子のサッカーの送り迎えなど、もしかしたらできない日が増えるかもと、極親しいお母さん達には知らせておいた。
話しながら泣いてしまった。一人のお母さんは大丈夫だよ!と言って

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ママのこと⑦ママがいない年末

クリスマスイブ。今年はやっと楽しみな気持ちになった。
去年までは子供のために準備するのが苦痛だったな。なんか気負ってたと思う。

ママが入院中、学校は冬休みに入っていた。
末娘を幼稚園の預かり保育へ預けてパートへ行き、終わったら娘を連れて病院へ荷物を届けるという感じだった。
パパがいるときはパパに任せた。
面会できないのはとてもさみしいし、不安だった。

看護師さんに様子を聞いたら、食事もできてる

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ママのこと⑥入院

どーも脇腹をわしづかみされてる感覚がとれないです。イタタタ〜ってわけでもなく…うーむって感じです。

ママが入院する日、朝妹もやってきて見送り。
ばあばも一緒に行くって。

ただこの頃はコロナ真っ只中。病棟には入ることができません。
入院手続きをわたしとママと二人でしました。
ママはヨロヨロと歩いてた。こんなにあるけなくなってたの?
ショックでした。

病棟に上る前にばあばとお別れ。頑張んなさい。

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