ママのこと⑨最後のお正月
昨日は妹たちが来て賑やかでした。ママも一緒にいる気がする。ママがいたらもっと賑やかだよね。
年末にママが退院して、私が食事を作りパパとママに届ける生活だった。
すぐにママの1番親しい友達2人が来てくれて、おしゃべりしている姿に少しほっとした。
年明けは妹2人の家族も来ることになった。
いつもはママが率先して買い出しやメニューを決めたり、準備をしてくれるお正月。
今年は妹と相談してオードブルなど、出来合いのものを用意した。
私達家族はどうしても不安でそんな気分ではないのだが、子供たちがいるからいつもどうりに振る舞わなければいけない。
ママもあんまり乗り気じゃなかったけど(体も心も大変だったと思う。)、少しでも笑顔でいてほしかった。
隣に住んでるばあば(ママのお母さん)も呼んで、みんなでご飯を食べた。
ママはやっぱりあんまり食べれないようだった。
子供たちはなんにも知らないので、いつもどうりワイワイしていた。
それを見てばあばは涙ぐんでいた。
大人たちはみんなこれがきっとママのいる最後のお正月になるんだとわかっていた。
この時写真を撮っておけば良かったと本当に後悔している。
病気がわかってから、写真は一切撮っていない。
だから元気なママしか写真には残っていないんだけど。
でもどんどん弱っていくママの姿は、私の頭にはつい昨日のことの様に鮮明に映し出される。
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